12/13/2025, 11:29:04 PM
遠い鐘の音
あの日、あの鐘の音と同時にピストルから殺意が放たれ、私の目の前で戦争が開戦した。今日はその戦勝記念に舞台が行われるのだ。
鐘が鳴った
幕が上がった
観衆が沸いた
やはりその時、ピストルが鳴った。
12/12/2025, 12:55:43 AM
夜空を越えて
「夜空を越えて…か」
夜空を越えるって、どこに向かえばいいんだ?
空が明るくなる方向にいけばいいのか、それとも一般に空と定義される範囲を夜のうちに越えて宇宙まで到達すればよいのだろうか。
まぁ、どちらかと言えば前者だろうし、そもそも比喩表現に難癖つけても仕方ないよな。
ちょっくら一越えしてきますか。
12/9/2025, 10:36:06 AM
凍える指先
指の感覚はとうにない。
そのうち指は氷となって体を侵食し、心臓まで到達するのだ。
そうだ、美しいポーズをしておこう。
芸術品さながらの死体なら、誰かに愛でてもらえらるかもしれない。
12/8/2025, 11:20:27 PM
雪原の先へ
立方体のブロック達からなるこの世界に、意思を持つものは自分しかいない。
たまに会う村人達も、皮を被っただけのプログラムで動くナニカであり、意志疎通を図ることは不可能だ。
悲しげな音楽BGMは、胸のどこかが叫びたいような懐かしさを覚える。
歩き続ければ、存在もしないはずの古代人の作ったピラミッドや、メサや、廃坑などがあり、全てが少しずつ廃れた文明を想起させ、私は寂寥感を催す。
ジャングルを抜けると、現実には不釣り合いなほどに綺麗な雪原が広がっていた。
12/6/2025, 5:45:09 AM
きらめく街並み
夜の冷たい風は鼻腔に刺さって痛い。
だけど、冬の空気は澄んでいて気持ちがいいのだ。
夜中にイルミネーションの合間を徘徊して、今日も孤独な心を誤魔化している。
この光達は確かに私の鎮痛剤であり、しかしどうしようもないくらいに憎い。