12/2/2025, 12:15:32 PM
贈り物の中身
贈り物。
それは、送り主が相手にあるメッセージを込めてプレゼントする、何かしらの物体である。
今目の前にあるこの箱は、いかにもその贈り物としての様相を呈しており、是非とも中身を覗いてみたい。
シワの無い包装紙、ピンと張られたリボン、ずっしりとした重み。
どれもが私の心を踊らせるのには充分だ。
しかし、肝心の送り主の名前がない。
先程、贈り物にはメッセージが込められている、と私は述べた。
メッセージとは、良いものばかりではない。
この薄い包装の内側に、醜い悪意が犇めきあっていないとも限らないのだ。
12/1/2025, 9:21:31 PM
凍てつく星空
地球の間氷期は終わり、いよいよ氷期に突入した。
赤道直下、人類最後のエクメーネ。
今宵も僕らは、身を寄せあって眠りにつく。
ふと目が覚めて空を見上げると、まだ星で覆われていた。
僕らが死ぬときも、きっとこんな綺麗な星空の見える日なんだろうな。
11/28/2025, 3:16:01 AM
心の深呼吸
「黙想」
練習前。
この時間だけは、誰もが自分に向き合う。
道場の外から聞こえる、他部活の音や、帰宅する生徒たちの話し声、校庭に生えた木々のざわめき。
空気に溶け込んで、自他の境界を曖昧にして。
そこに待つのは無の世界。
「やめ」
気は練られた。
いざ。
11/24/2025, 3:08:04 AM
手放した時間
返事を求められた。
はい、って言えば多分幸せになれる。
でもなんか違う気がするんだよな。きっと。
そう思って結局保留にしてしまった。
一つの道を選ぶってことは、
残りの道を切り捨てるってこと。
いつまでも分岐でうずくまってはよくないよね。
ボツ
11/22/2025, 11:21:01 AM
紅の記憶
元の赤よりは少しくすんだこのハンカチ
私と共に過ごした時間を色に映した
けど、いよいよ捨てないとね
ボツ