5/2/2024, 3:44:26 PM
「……触れるな。」
彼奴は僕の手を振り払ってそう言い払った。
裏路地でいかにも弱い者を虐めているようにしか見えず、つい首を突っ込んでしまった。しかもそれが知り合いだったのたから驚きが隠せず狼狽えた。
「…はぁ?お前がやってること分かってんの?」
「…」
「……だんまりか。」
「……」
これ以上問答をしても意味が無い。僕は通りに足を向けた。
パシッ!!
「なっ……?!」
急に体が傾いたと思ったら暖かい抱擁に包まれた。
「俺に…優しくしないで…」
その時見た彼奴の睫毛は震えていて、僕は胸が苦しかった。
4/11/2024, 11:09:01 PM
「……ッふ…」
熱い息が鼻から抜けていくのが分かる。
ここ最近は夜通し研究をしていたから、それが祟ったのかもしれない。しかも、特に夜が寒い。春が訪れてからすでに十日以上が経っているというのに何故こんなにも寒い日が続くのか。
まァ、ここでぐちぐち言っていても意味は無い。寝るに限る。
4/7/2024, 6:43:57 PM
眠すぎる…消えるオレンジ色と一緒に眠ります……ぐぅ
4/6/2024, 9:36:47 AM
煌めきの彼方にある鏡は、人を映さず、ましてや『私』をも呑み込むようにぽつんと佇んでいた。
その鏡には『私』がいたが、然してそれは『ワタシ』であった。顔も映らず影のみがただただそこに在る。真っ黒な虚空には小さな光が幾つも浮かんでは消えていたが、その一つに手を伸ばすと『私』は吸い込まれ、『ワタシ』になったのだった。