月影

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6/22/2025, 10:28:18 AM

――じゃあ、また何時か。
帰ろうとする貴方の手を私は掴んだ。貴方は振り向き、目が合う。
「どこにも行かないで」が、云えない。云えないまま、貴方を見つめている。
ため息1つ吐いて、貴方は私の頭を優しく撫でながら微笑んだ。

6/21/2025, 4:02:54 PM

君の背はとても遠く。
声さえ届かないくらい、遠い。
 だから追いかけるのを諦めた。だって、どんなに追いかけても追いかけても届かないから。
 それなのに、私はどうしても君の背を目で追っている。
悔しい、君のことがこんなにも憎らしいのに。
――どうしょうもないくらい君の背を追いかけている。

6/20/2025, 10:10:01 AM

今は好きなものが、時間が経つと次第に嫌いになったり、苦手になったりする。
その逆も然り、人の成長〈時間〉は何時だって有限、終わりの時まであと何回、好き嫌いを繰り返せるだろう。

6/20/2025, 9:48:00 AM

雨の音、雨の香り、気づけば視界が滲み霞む。
また私は、声を押し殺して泣いた。
重く垂れ下がる雨雲。雨の香り。涙の跡をまた涙が伝い、濡れる地面に落ちた――。

6/17/2025, 10:45:06 AM

私は今日も手紙を書く。
コリウスの便箋に入れて、貴方が眠る場所に置く。
届かないのは分かっているけど、届かない想いを手紙に認める。

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