お題:待ってて
紅茶を飲んで喉を焼いているのです。
あなたの香り、ぶちまけて。
下品にじゃぶじゃぶ、せっかちの味。
ちょうだいね、最後の一滴までも。
泳ぐ茶葉に目、奪われるふりをして
茫然とする。
熱湯で喉を爛れさせているのです。
搾り取らせて、苦味すら知りたい。
注ぐ紅茶に心、奪われるふりをして
虚空見つめる。
浴びるならシャワーより紅茶がいいわ。
そっとミルクも注ぎ込んで。
覚えているの、ふざけているわ。
思い出の紅茶、自傷行為。
お題:どこにも書けないこと
どこにも書けない書きづらいことをここで書いてみようとすると「お前ここで書こうとしてるやんけ矛盾してんなあ?」と早速責められた。この声はどうやったら静かになるだろう。やはり頭を叩いて黙らせるしかないのか。痛いからなるべく叩きたくない。
【自殺至らん】
今日を人生最後の日にしよう。
生きる勇気より首を吊る勇気が欲しい。
これで死ねる、そういう安心感。
124錠
やけに緊張する。手が震える。呼吸が浅くなる。怖いならやめときゃいいのにね。
全然怖くない全然怖くない全然怖くない全然怖くない全然怖くない全然怖くない全然怖くない全然怖くない全然怖くない全然怖くない全然怖くない
全部飲んだ。怖くない。怖くない。これでありとあらゆる不安から逃れられる。大丈夫。
悲しいな。寂しいな。今までありがとう。ありがとう。辛かったし悲しかったこといっぱいあるけどそれなりに幸せだったかも。ありがとう。ありがとう。
もう好きな文章も打てなくなるかもしれない。だから、ありがとう、さようなら。
飲んでから10分だ。体が沈んでいくみたい。重たい。焦点が合わなくなってきたな、眠たいな、頭がどくどく、眠たい。強烈に。さようなら。
目が覚めた。なんで生きてるんだろう。死んだつもりだったのに。馬鹿だなぁ。100錠ちょっとで死ねないことくらい明白なのにどうして気づかなかったんだろう。
もう愛想尽きて見捨てられるかもしれない。見捨てられたくないよ。私にすら愛想尽かされたら、もう
こうやって泣いているのも、オーバードーズするのも、首に縄をかけるのも、パフォーマンスでしかないのか。
なんでこんなに辛いのかな
なんでこんなに逃げ出したい
なんでこんなに鬱になったんだっけ
足が冷えて、頭がじんじん、じわじわ痛みが広がって、呼吸が浅くなって、蹲って丸まりたくなる、吐き気がする、それが、いい作品に出会った症状。自分の気持ちを処理しきれないから、体調不良として、体内で巡っているのだと考えている。
何かに共感しているのだ。これは、共感というより共鳴に近い。私の何かと作品の何かが共鳴し、ぶつかり合い、心という臓器で爆発が起きて、その処理に脳が追いついていないのだ。心なんていう臓器は無いと普段考えているが、このときばかりは心という臓器が存在しているように思える。この涙と、震えと、吐き気は、私の共鳴。
そうだ。私は自分の、言いようもない感覚を書き留めておくのが夢だったのだ。
それでも私は生きることをやめられない。ずっとメモばかりを取っている。
今日は何曜日だろうか。今日は何日だろうか。今は何時だろうか、午前だろうか、午後だろうか。それすら興味が無くなっている。
こんなにも穏やかな死があるだろうか。
死というのもある意味共鳴なのかもしれない。そういう、濃度。死という濃度。
首に縄をかけ藻掻きながらでも私はこうしてメモを取っている。
ふくらはぎが痺れている。少々高さが足りなかったようだ、いいやむしろ丁度いい高さだ。
死が恐ろしくて過呼吸になってきた。今にも戻しそうだ。餌付いて、頭が水風船みたい。
私も誰かのヒーローになりたかった。私は弱いからなれなかった。ヒーロー。■■さんの。どうして、私じゃなかったの。
これはいいサンプルだなぁ。気が狂ってないと、縄に首を通そうだなんて、思えないもんな。
首が締まる。餌付く。心地いい。気持ちいい。
無理だこんなの馬鹿じゃないのか
寒い、寒いよ、熱い、頭の中が熱い。冷たい、開放されたら、冷たい。足も、手も、頭の中も冷たい。
パフォーマンス、パフォーマンス、狂言、へ、へへへへへへ、何を訴えたいのか。
誰かがノックをしている、縄を結んだほうから、違う、私の心臓の音、怒られるのが怖いな、やっぱり死ぬのは怖いな、わからない、気がついてすらもらえなかったら、今度こそ寂しい
私の根本に巣食う寂しさ、は、どうすれば消えるのだろう。
足音が聞こえる、あの世からの使いか
もういいかな。もう、もう、もう
助けてほしい
助ける?サポート?サポートってなんだ?なんだ?なんだ?私の何をサポートする。
お前は死なない。どうせ死なない。普通に明日を迎えるだろう。
自殺しそうなほど苦しんでるんですよって、それで気がついてもらって?どうするの?サポート?サポート?サポートしてほしいの?どんな?サポート?サポート?サポート?
口が乾いてきた、首が痛くなってきた、死ねない、死ねない、死ねない、死ねない、死ねない、死ねない、死ねない、どうしよう、死ねない、死ねない、死ねない
気づいてくれたら、気にかけてくれる
気にかけてくれるってことは、愛してくれる
だよね、ちがうか、そんなわけない
怒られたくないな
パフォーマンス、狂言、試し行動、幼稚な、
死ぬ気なんてないよ?当たり前だろ。じゃなきゃこんなものノコノコ書いてねぇよ。本気で死ぬと思ってんのか?
泣いてほしい、抱きしめてほしい、それで、
それで?それで、愛されたい。
小さな頃の私をほったらかさないで
救って、ちゃんと面倒見てあげて、可哀想だよ
自分を引きずり出すためには、やはり、ギリギリまで追い詰めて白状させないといけないのだ。それが、自死という可能性にかけてみたら、あたった。ようやく、本音を
せっかくここまで来たんだ。最後までやってみないと、分からないだろう?
生きる希望も、生きる意味も、何もない。素敵なこと、なにもない。辛いばかり、つらいばかり、つらいばかり、つらい
うでがはれているようだ。
頭がジリジリする。耳が冷えていく。苦しくないよ、幸せ、幸せ、幸福への第一歩、しあわせ、しあわせ、しあわせ、しあわせしあわせらしあわせしあわせしあわせ、しあわせしあわせ
そっか、死にたいんだね。じゃあ死ねばいいと思うよ。そういわれたら、どうしようかな、考えてなかった。考えてたけど、いざ言われたらと思うと、底冷えする。
これは、私を知るための行動
死は、本当に救済だろうか。
いちごが、食べたいなぁ
泣くという行為は、ストレスの抑制反応と、仲間に知らせるためだという。私は、そうまでして、
ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい
幼い私がただ泣いているだけだった。優しく背中を撫でてほしかっただけなんだ。
気づいてほしい、抱きしめてほしい、ただそれだけ。どうしたのって、きいて、大きな愛情で包み込んでほしい。
どうして、いつまでたっても、わたしだけ、成長できないままなんだろう。もう誰のことも、憎んでないのに。もう誰も、怖くないのに。
声が聞こえる。恐ろしい声。違うこれは幻聴だ、私の脳内で聞こえている。私の安全圏を脅かすあの恐ろしい声だ。違うこれは現実ではない。ごめんなさい、ごめんなさい話を聞いて違うの、違うの、ごめんなさい、ごめんなさい、悪かったから、だから、いやだ、いやだ、いやだ、なんで、なんで、なんで
吐いた。涎とゲロでベトベトだ。
結局生きてる。饐えた臭がする。
リアリティって何だと思う?
ノンフィクションとフィクションの違いや差は文章のどこからはみ出しているだろう。
私はこれを書きながらこの文章が現実か妄想かを確かめている。
お題:溢れる気持ち
「駆け落ち。しようよ」
なんとなく、言ってみたかっただけ。
「……あぁ」
真に受けてないのかな。嘘じゃないよ、でも。
「二人で温泉行きたい。海にも行きたい。雪の降るとこにも行こうよ」
「ああ」
苦しそうに低く唸る声が心地良いと、愛おしいと思った。瓶に入れて閉じ込めておきたいくらいだ。でも、あたしが触れられるのは手だけなんだよね。触れていい? 壊れない? でも触れたいから手を重ねてしまう。
不意に触れていないほうの手が頬に伸びてきて
「なぁ、抱きしめていいか」
なんて震える手と声で尋ねられるもんだから、あー、なんて言ったら困らせないかなって考えてんの。
ねぇ、知ってる? あたしはね、自分からは抱きしめることもキスもできないの。あなたが言ってくれないと、できないから。
「いいよ。抱きしめてよ」
「ありがとう」
なんでそんな顔すんの。いつもみたいにどういたしましてって強気でいればいいのに、何を我慢してるの。なんて、触れたら治まるだろうからあなたの首に腕を巻きつけた。首元に顔を埋めたらここにあなたがいるんだと思える。ほら、心臓って突き刺しても多少声は出るけど、首を真っ二つに斬っちゃうと何もかもが一瞬で……首から心臓の音が聞こえるし、首からあなたの声が聞こえるし、だからあなたはここにいると思うの。って、何考えてんだろう。やっぱりハグって感覚を麻痺させる。考え事も感覚も麻痺してくる。包まれてるのはあたしのはずなのにどっちかって言うとあたしがあなたを包んでるような、とか。それってあなたがあたしのこと、壊さないように触れてるからかな。あたしなら我慢できない。
「優しいんよね。おまえはさ。あたし、こんななのに」
喉が振動する。口から出てくる前にあなたの声が聞けるのって不思議だ。
「優しくなんてねぇよ、俺は」
本当に優しくないなら自分のこと優しいって言うはずだよ。
あたし、我儘だからさ、縛り付けたくないけどそばにいてほしくて。あなたに初めて触れられたとき、ふと思っちゃったんよ。
「へへ、やっぱ好きやわぁ」
そんなふうに思っちゃって、幸せだって感じたんよ。って、痛い。
「ちょっと、いたいいたい。そんなに締め付けんといて」
「抱きしめたいんだよ」
「んっふふ」
「お? 何笑ってんだ」
「潰されそーやなって」
そう言ってもあなたは潰してくれないんだろうね。つらい、つらくない、わかんない。
「殺したいくらいだな」
低く低く唸るようなあなたがそこにいた。ああ、このまま二人で、とけて、そのまま――眠くなってきちゃった。
大丈夫、大丈夫だよ。声も、手も、仕草も好き。それ以上に心が、思考が、色が、あなたが好きだよ。ちゃんと好きなのに。
おやすみ、あなた。
お題:Kiss
「殺して」
Kiss meと言おうとしてやめた。だってよく考えたら僕達「キスして」なんて甘い関係じゃない。笑えるよね。
なのに僕ったらKill meなんて熱烈な告白しちゃったよ。
お題:1000年先も
1000年先も何を抱えとけって言うの。
そんなに長い間何かを思ったり考えたりしたくないよ。
短いから儚い、終わりのないものなんて美しくない。精々数十年が消費期限でちょうどいい。
そんなに永くいらない。重くて吐いてしまうよ。