夜に浮かんでいた月のような君
その光を頼りにここまで来たんだよ
笑っていて　いつまでも
君が笑顔でいられる世界に
僕もいられたら幸せだから

忘れかけた頃に顔を出す
君との約束
もうさよならは言わないよ
隣にいて欲しいから
また遠くへ行く前に、少しでいい、僕のわがままをどうか…

さようなら
もう二度と出会わない世界線を
キミのために作るよ

聞かせて　キミの声を
あの澄み渡る空に響かせて
見えるはずもない透明な羽を
風に乗せてさ　一歩踏み出せば
見えるはず
さぁ手を繋いで　虹の橋を渡ろう

夜の森の奥深くで
木々たちを揺さぶるような
風のざわめきが聞こえる

悪い予感がした
足を踏み入れてしまったこと
仲間を呼ばなかったこと
途中で引き返さなかったこと…
様々な後悔が頭に浮かんでは消え
冷や汗が背中をつたっていく

黒い風はうねり轟き
すべてを巻き込みながら
闇に呑まれていく

足は地面に貼りついたままで
手はかじかみ
頬は色もなく

己の音を忘れてしまった私は、、、


闇の中に立ち尽くしていた