Saco

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2/24/2025, 10:40:56 AM

一輪の花

一輪だけ花瓶に挿して窓辺に置いてある
赤い薔薇 気障なあいつが本当は、
百本の薔薇の花束を君に贈りたかったと
嘆きながら差し出した

一輪の赤い薔薇 私は、百本なんて多い
多いと内心思っていたので一輪の赤い薔薇で本当に良かったと思っている。

今も窓辺に情熱の赤い薔薇が自分だけは、
特別な様に一際に輝いていた。

『愛している』と言葉を添えて....

2/23/2025, 11:44:49 AM

魔法

魔法使いの相棒的存在ほうき
今日は、そんなほうきを使って空を飛ぶ
練習をしましょう

そう言って一斉に飛ぶ仲間達

当の私は、と言えば.....浮いた事は、浮いたが地面から離れた程度
仲間達は、もう空高く飛び立ったと言うのに.....

これでは、『飛ぶ』では、無く『跳ぶ』だ
はぁ~と私は、ため息を付いた
ほうきで空を飛ぶ魔法は、魔法使いの間では初歩中の初歩 基本的な魔法と言って良いそんな初歩中の初歩の魔法も上手く使え無い私は、所謂落ちこぼれだった.....
一体あとどれくらいの魔法書を読み込めば
私は、ちゃんと魔法が使える様になるだろう 私は、空を楽しそうに飛んでいる
仲間達を見上げながら肩を落とし

今日も一人魔法の補習授業を受ける自分を
想像し 一人皆より早く教室へと
引き上げるのだった....。

2/22/2025, 10:48:46 AM

君と見た虹

雲一つ無い快晴日和
燦々と降り注ぐ太陽の下で 七色の虹色の
橋が架かる。

「綺麗だね!」隣に居た君が太陽の様な
笑顔を見せて虹のアーチを見ながら笑っていた。
そんな笑顔を見せる君と一緒に見る虹は、
一際輝いて見えた。

2/21/2025, 12:17:45 PM

夜空を駆ける

騒がしい馬鹿騒ぎ 月夜と星夜の輝く空で
私達は、肩組み合い 一夜の夢を堪能する
酔いに任せて夜空の道を駆けて勢い良く
空にジャンプした。

2/20/2025, 11:46:02 AM

ひそかな想い

「こら!そこ 巫山戯てないで座りなさい!」騒がしい教室の喧噪を断ち切る様に
私は、怒鳴る。

するとしーんと静まり返った静寂
最初は、皆分かってくれたかと思い安堵した だけれど暫く経つと何事も無かったかの様にまた喋り出す教室の面々

まるで私に偉そうにしないでよと言っているみたいに....
教室の喧噪がまた始まった。
私の気力を使った大声は、まるで無かったみたいに届かない

私は、顔中が真っ赤になり目尻に涙が出てきそうになる。

そんな私の心中を知ってか知らずか
鶴の一声が掛けられる。

「皆 委員長の話ちゃんと聞こうよ!」
2列目の真ん中の席に座るクラスの人気者の
男子の一声で何もかもがガラリと変わる。
皆さっきとは、別人みたいに聞き分けが良くなり大人しくなった。
「委員長 話続けて!」人気者君が続きを
促して話やすくしてくれた。
私は、「ありがとう」とお礼を言ってその場での話を纏める事が出来た。

私は、人気者君の顔を見るニコニコと嬉しそうだ....。

分かってる人気者君は、困っている私を
見かねてそうやって声を掛けてくれた事....

だけど....私の内心のひそかな想いは、
黒く濁っていた。

人気者君が最初から委員長をやれば良かったのに....そもそも私だって本当は、
委員長なんて柄じゃ無かった
だけど誰も立候補者が出ず
先生もHRを終えられず困り顔だったから
仕方無く手を挙げたのだ....

それなのに蓋を開ければ中身は、こんな物
委員長なんて唯の飾り決まり事なだけなんだ....私の内心の惨めな気持ちも知らず
教室では、また楽しそうな笑い声が
響いていた。

陰と陽はっきりと別れたその明暗に
私は、その区画を他人事の様に
俯瞰して見ていた。
教室の明かりが照らされた区画は、
別次元の様だった....。

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