あなたは誰
「あなたは誰? ねぇあなたの名前を教えて....」
そう声をかけられたのがまさか自分だとは
最初は気付かなかった。
教室の隅の席で本を読むのが私の日常だった。
目立つ様な自分から声を掛ける様な真似を
したら鋭い視線で睨まれるから....
だから目立たず 大人しく 自分の存在を
透明に 透明にそうしてなにも感じずに
過ごす事が私の学校生活を乗り切る術(すべ)だった。誰も私に興味なんか持つはず無い そう自分に言い聞かせて....
それなのに....「ねぇあなたは誰?何て
名前なの私に教えてくれないかなあ...」
そう 声を掛けてくれたあなたが私には
尊く眩しく見えた。
私は、あなたに自分の名前を知って貰いたくて 口を開いた。
「私の名前は.....」。
手紙の行方
窓からビリビリに破り捨てた あの手紙の
切れ端の行方をもし知っている方が
いらっしゃいましたら私に御一報下さい
あの時脳裏に焼き付いた泣き顔が頭から
離れないのです。
あの方は、どこに行ってしまわれたの
でしょう....
今さら遅い後悔の嵐....
胸に灼ける様な思いをやっと自覚して
私は、泣き腫らすのです。....
あの時の手紙の切れ端がまるであの方の
心をも一緒に破り捨てたかの様....
もう一度 重ね重ね 申し上げます...。
あのビリビリに破り捨てた手紙の切れ端の行方を知っていらっしゃる方がおりましたら私(わたくし)に御一報下さい....。
輝き
キラキラと輝いている光源
一体これは、何だろう?
見るとあちらこちらに輝いている。
通行人の背後に纏わり付く光
全く知らない赤の他人に光と言う光が
纏わり付いて輝いている。
嗚呼.....そうか..... これは 一人一人が
持っている輝きなんだ....
誰もが持っている輝き
人は、それを個性と言う。....
君の声がする
ハロー ハローお元気ですか?
こちらはスカイツリーが見えます。
そちらは今何が見えますか?
フローム僕
こんにちわ お元気ですか?
こちらは、今東京タワーが見えます。
スカイツリーと言うのは、こちらからは、
見えません いつか見える様になるのかなあ.....
フローム私
2×××年~僕
1○○○年~私
時を超えて僕には、君の声が聞こえる
不思議な電話線で繋がりその電話線で繋がった電話で僕は、君と会話が出来る様になった。
電話越しで話す君との会話は、心地良く
楽しくて時代は、違うはずなのに君との
会話は、弾んでいた。
君の声がするこの電話越しの会話がいつまで続くか分からないけど もしかしたら
未来や過去に何らかの影響を及ぼすかも
しれない危険性も孕んでいるが
僕は、何らかの別れが来るまでは、この
電話越しの会話を続けたいと思っている....
例えいつかは、君との別れが来るとしても....
ありがとう
ふと思い返して見ると私は、ありがとうと
言う言葉よりごめんねと言う言葉の方が
口癖の様に多く言っている事に気付く
誰かに何か助けられた時 ありがとうより
ごめんねと言ってしまう事が良くある。
何だか助けられる事が悪い様な感じが
してしまうのだ。
もちろん優しくされたり助けられたり
するのは、素直に嬉しいのだが 何だか皆
忙しいのに時間を取ってしまって申し訳無さを感じ 思わずごめんねと言ってしまう
自分が居る。
そんな事相手は、思って無いかもしれないが条件反射で謝ってしまう
自分に自信が無いのだ....。
でもきっとごめんねよりありがとうと言えた方が相手もきっと嬉しいよね....
だから今度は、勇気を出して何かされて
助けてもらった時や優しくされた時
ごめんねの言葉の代わりにありがとうと
言える自分になれる様....
そんな一言が言える自分になれる様
挑戦して行きたいと思う。