快晴
晴れ晴れとした澄んだ青空
私はベランダに布団を干す
ぽかぽかの太陽の光を吸い込んで
フワフワになった布団で寝るのが
楽しみだ。
それを夜の楽しみに取って置き
今日も掃除 洗濯 子供の送り迎え
買い物 ご飯作り 頑張るぞ!!
と心の中で気合を入れた。
遠くの空へ
小さな子供が泣いている。
燥ぎ過ぎて手を離してしまった様だ
視線を上に向けると風船がふわりと
遠くの空へ放たれ高く高く浮かんで行く
僕はあの風船は最終的にはどこへ
行くんだろうと疑問が浮かぶ
子供は泣きやんで落ち付いたらしい
しかしさっきよりかなり落ち込んでいた。
風船にはもう手が届かない
子供が悲しそうな顔で遠くの空に
行ってしまった風船に向けて手を
伸ばしていた。
僕は青い空に赤い風船が遠ざかって行く様を携帯画面の枠の中に収めた。
手の中にはもう戻らない赤い風船が
空の中で一つだけ赤く輝いていた。
言葉にできない
もっと他に言う事があるかもしれないのに
言葉がでて来ない 込み上げてくる涙に
邪魔されて嗚咽が喉からせり上がって
言葉を飲み込む事しか出来ない
嗚呼嬉しいのに言葉に出来ない
君の姿がだんだんと自分に近づいてくる
「あ....あっ...」1音しかでて来ない
そうして自分の姿を確認した君が
「ただいま!!」にっこりとした笑顔で
君が私に向かって両手を広げる
私は言葉に出来ない思いを振り切って
掛け出す。
そうして君の胸の中に思いっ切り
飛び込んだ。
「おかえり!!」
春爛漫
桜満開 春爛漫
花より団子と分かっていても
桜の下でお弁当を広げて お花見をしてしまう自分の悲しい性
桜さん許してね ちゃんと桜も見てるよ!
もちろんゴミは持って帰るからね
なるべく静かにお酒は控えめに
そして満開の桜を見ながらの食事は
心が風流になる
だんだんと散って行くのは分かっている
けれどそれでも春になると桜を見に行き
たくてしょうが無くなるのだ。
誰よりも、ずっと
誰よりも、ずっと俺は努力してきた。
人一倍誰よりも抜きん出て努力してきたんだ。
なのに....何で俺の名前の上にあいつの
名前があるんだ....
あんな脳天気にのほほんとしてて
何も考えてなさそうな奴がどうして
俺の上に居るんだぁ~
「いや....そんな事 君にとって原因の
僕に言われても普通それ僕に言う?
君他に友達居ないの?」そいつは首を
傾げてもっともな事を言う。
「うるさ~い友達づくりより勉強に重きを
置いてたんだから仕方ねぇだろう...」
そいつは面白そうにくすくすと笑って
俺を見る。
「ちなみに僕は他にも友達居るよ
女の子の友達も居るから紹介して
あげようか? 彼女が出来るかもしれないよ」
「うるさ~いお前の伝手の友達なんて
いるかぁ~余計惨めになるわぁ~」
「いや....友達に伝手とか関係無くない?
君と仲良くしたい人も沢山いるよ君が
気付いて無いだけで....」
「だって他の奴に俺の気持ちを言っても
二位でも凄いじゃんって言われるだけだし
二位だぞ二位 俺は二位が嫌だから
悩んでるのに~そんな事言われたら
余計傷つくだろう~」
「病気だよ~君二位って言葉に過敏に
なりすぎ病院行こう僕も付いて行って
あげるから」
「うるさ~い人を病人扱いするなぁ~!」
そうして君は僕を睨む
これで手を抜いて一位を譲ってあげても
手を抜くなぁ~って怒るんだから
面倒くさい程 僕の事好きだなあ~
この人....
はぁ~と僕はため息をついた。
う~ん見てる分なら面白いんだけど
他に友達を作れば良いのに作らないし
僕が一位を取ると文句を言うし
僕的には君の可愛い美少年顔の方が
羨ましいけどなあ
眼鏡を掛けてるから
誰にも気付かれて無いけど
絶対友達作りをしたら人気者になれるのに
絶対彼女も出来るのに....
人生を僕にこだわっているせいで
損してるなぁ~....この人....
僕はもう一度ため息を吐き
心の中でまあいっかと呟き
君の背中を叩き落ち込んでいる君をしゃがんでいる姿勢から立たせる。
「はい じゃあ一緒に勉強しよう僕の
勉強方法教えるからそれで良いでしょ!」
「なるほど相手の技術を盗み自分の物に
しろと言う事だなあ!」
「うん....まぁ....そう言う事だよ!」
僕は苦笑し勉強が出来るけど少しずれてて
馬鹿な親友の背中を押して親友の機嫌が
またかわらぬ内に家路へと急がせた。