これからも、ずっと
これからも、ずっと貴方の側に居たいけれど ごめんね どうしたって私は貴方を
置いて行く運命(さだめ)私と貴方の
距離は近い様で遠い
でもこれだけは約束できる
いつか貴方を見つけて会いに行くから
その時に私を見つけてくれると嬉しいな
だからその時まで....待ってて....
エイプリルフールの続き
沈む夕日
真っ赤な夕日が地平線に沈もうとして
一日の終わりを告げていた。
シズクファーラムと言う少女は
バインダー局の別棟にある寮で
暮らしている。
そこには他のチームのバインダー達も
住んでいてシズクは人見知りなので
あまり話た事は無いのだが
ある日同じ階の別部屋の人に
女子会と言う物に呼ばれたシズク
最初は恐々していて不安で帰りたかったが
ミーナも混ざりたいと言うので少し
安心し一緒に付いて行く感じで参加する
事にした。
しかしそこでもシズクは辟易する事になる
女子会恒例の恋バナ大会をする事になった
からだ
皆寝る前のパジャマ姿なので
女子会もといパジャマパーティーと呼んでも良いかも知れない
そこでシズクもパジャマを着て
普段は髪の量が多くて中々まとまらず
自分では少しコンプレックスに感じてる
髪を普段の二つ結びから完全に降ろした
態勢で参加していた。
皆思い思いに自分の好きな人や恋人の話
はたまた告白された話などで盛り上がっていた。
「ミーナはナイト君と一緒に住んでるん
だっけ?」
「良いなあミーナはあんなに優しくて
格好良い彼氏が居て」
「でもナイトってああ見えて寝起き悪いのよ朝起こすの大変なんだから...」
「そう言う愚痴も一緒に住んでる彼女ならではよね良いなあラブラブじゃん」
と皆で笑い合っている姿を見るとシズクの
心もぽかぽかと暖かくなって来て
とても微笑ましくなってくる
(参加...出来て...良かったなあ...)
とシズクが心の中で呟いていると...
唐突に...「シズクちゃんは誰か好きな人いないの?」と聞かれシズクは戸惑う
今日は完全に聞き役に徹しようと
思っていたからだ....
(どうしよう....)シズクは恋バナや
恋愛映画を聞いたり見たりするのは好きだ
仲睦まじい人達の映像を見たり聞いたり
すると心の底から良かったねと思えて
幸せな気分になるからだ
だけど自分自身は恋と言う物がまだ良く
分からない
自分にもいつか分かる日が来るのだろうか
だってシズクにはチーム皆が大切で
大事だから
誰か一人を特別と感じる恋心とは違う
気がする
シズクが答えに窮し黙り込んで居ると
ミーナが「シズク別に恋の話じゃ無くても
良いのよ最近あった楽しかった事とかでも
全然良いんだからね!」とフォローを入れてくれる
(楽しかった事・・・・)シズクは頭を
巡らせて考え込む 楽しかった事
楽しかった事.....(あ....)とシズクは
思い付く
「この前....ハイネと....映画を見にいったよ....楽しかったよ....」
周りの人達は「ハイネって確かミーナ達の
チームのあの顔が怖い人...」
「二人で行ったの凄いデートじゃん!!」
周りの女子達が囃し立てるが
シズクは首を傾げる。
「デートじゃないよ....お出かけだよ....」
シズクの中でデートは恋人同士がするものだ。
ハイネとシズクは恋人同士じゃないので
シズクの中ではお出かけなのだ
「え~でもそのハイネって人シズクちゃんの事好きなんじゃないの好きでも無い人と
一緒に出掛けないでしょう?」
その質問を聞いてミーナは心の中で
ガッツポーズする
さてシズクは何と答えるかとミーナは
シズクの方を向く
「....好き....?」(ハイネが....私の事...)
シズクは首を傾げて思考を回す
「.....そんな事は...無いと思う....」
この場合の好きは恋愛感情の好きだと
シズクもちゃんと理解していた
しかし思い返してみてもシズクは
ハイネを怒らせてばかりだし
よく意地悪をされるし意地悪を
されるたびにシズクはハイネの事を
嫌いと言ってしまっているし
びくびくおどおどしてしまうし
そう言うシズクの姿がハイネの癪に障って
いるし.....
考えてみればシズクはハイネに好かれる
様な事は一個もして居ないのだ
一緒に出掛けてくれるし
凄く嫌われて居る訳では無いとは
思うがそう言う感情では無いと思う....
(それにハイネは....大人っぽい人が....
好きと....言って...いたし....)
前ハイネがミーナやナイトに好きな
異性のタイプを言っていたのを
少し聞いていたのだ
「だから色気のある奴しか女って認めねぇから!」
その後ハイネはミーナとナイトに
怒られていたが確かにそう言っていた
だからシズクは正直に否定したのだが.....
シズクの答えを聞いたミーナは肩を
がっくり落とし頭を抱えていた。
(ハイネ....あんたもっと頑張んなさいよ)
こうして気付けば夕日が完全に沈み
夜が更けた頃パジャマパーティーを
ようした女子会はお開きになった。
君の目を見つめると
君の目を見つめると吸い込まれそうになる
君の丸い水晶みたいな綺麗な瞳が僕を
捉えるとまるで自分の奥底を覗かれて
いる様な気分になり逸らしたいのに
逸らせないんだ....。
星空の下で
宵闇の空の下できらきらと星が輝く
君が無邪気な笑顔で一番輝く一番星を
指さして僕にはしゃいだ姿を見せるから
僕はきらきら輝く星よりも君の眩しい
笑顔に惹き付けられるんだ....。
それでいい
「貴方はそれでいいんだよそのままの貴方で居てありのままの貴方が好きだよ」
そう言ってくれる貴方が居るから
今日も私は頑張れる
どんなに辛い事があっても頑張れる
ありがとうそのままの私を見てくれる
貴方に出会えて私は幸せだよ!
いつまでもそのままの貴方で居てね
そしていつまでもそれでいいと
私を肯定してね!
そして時々私を叱ってね
そして最後にはまた私をそれでいいと
褒めてくれたら私はまた立ち上がって
前を向くから
だからいつまでも側に居てね
約束だよ!!
小指を絡めた温もりを感じながら
貴方と指切りをして笑みを交わす
いつまでもいつまでも一緒にと願いながら