何気ないふり
何気ないふりを装って僕は今日も図書室で
自然体のふりをして君の隣の椅子に座る
僕の存在など目に入らず君は小説の中の
物語に夢中になって目をキラキラさせて
いた。
僕は本を読む振りをして君のその
表情を勝手に盗み見ている。
胸の鼓動がうるさい位に早鐘を打つ音を
聞きながら今日も僕は何気ないふりを
装って君が本から顔を上げて
僕に嬉しそうに本の感想を披露するのを
まだかまだかと待っている。
ハッピーエンド
僕は原稿に向けてペンを走らせて行く
熱気と思いをこれでもかと紙にぶつけて
何もかもをかなぐり捨てて自分が頭を
痛めてひねり出した
キャラクター達の人生をあーでも無い
こうでもないと苦しみながら
キャラクター達を弄ぶ様に意地悪な試練を
与え高く困難な壁を築き上げ
キャラクター達が立ち上がれなくなるような心を折る様な挫折を味合わせ
苦しませ悲しませキャラクター達を俯瞰して傍観者を気取ってそれでも最後の最後には全ての事柄が全部幸せに繋がる様な
そんなハッピーエンドを目指して
僕はペンを原稿用紙に走らせている
どんなにキャラクター達の人生を
弄んでも重い試練を与えても
僕自身はキャラクター達の幸せを
願っている。
だから僕自身キャラクター達の挫折を
側で見ていて苦しく重くなっても決して
ペンを置かない彼等の苦しみを考える
僕は彼等の幸せもちゃんと考えなくては
いけない それがこの物語を始めた
僕のやるべき事で責任でもあるから....。
見つめられると
君に見つめられると僕は文字通り
石になり一歩も動けなくなるんだ....
まるで魔法に掛かったみたいに
地面に縫い止められて行く
嗚呼 君の笑顔が恨めしい.....
そうして僕は今日も君に振り回されて
行く。
My Heart
私の心を胸の中から取り出して
貴方に見せる事が出来たなら
私が貴方の事をどれだけ好きか
証明する事が出来るのに....
ないものねだり
あれも欲しい これも欲しい
もっと欲しい もっともっと欲しい
なあんて思っているだけじゃ
結局何も手に入らない
思うだけのないものねだり