漂って 彷徨って 辿り着いた夜の海
黒い畝りがすべてを飲み込んでいく様を眺めている
I'm chicken.
わたしは小さな臆病者です
こんな光景で安堵するなんて
誰か私をなじってください 蔑んでください
そんな私でさえ呼吸している事実が 現実が
私自身を蝕んでいく
あゝ神様? もしいるのなら答えてください
なぜ私たちはこんなにも辛く重く悲しい思いを抱えなければならないのかを
1945 08 15
この日を境に変わった何かを
ずっと持ち続けなければならない
忘れてはならない
同じ人間ならば…
風を切って どこまでも
行きたいところへ漕いでいける
君となら自由な明日を描けるんだ
そんな希望を乗せた君は
心なしか微かに笑っているように見える
この気ままな旅を楽しんでくれているのだろうか
ゴールの見えないまっすぐな道
だけど周りの景色は鮮やかで
翻弄されながらも進んでいく
それでいいのかもしれない
そんなふうに思えた。
聞こえてくる音はいつも
草原のような心地よい緑がながれて
木漏れ日のようにうららかで
春の日差しのように優しい
そんなやんわりあたたかい音が
僕にはずっと聞こえているんだ
麦わら帽子と虫籠と
夏が僕らを呼んでいる
かんかん照りの太陽に挨拶を告げて
真夏の野原に駆けて行く
トンボにちょうちょ セミにバッタ
色んなやつがいるけれど
みんな生き生き飛び跳ねまわる
僕らも負けじと追いかけて
疲れたら 近所の駄菓子屋さんのラムネで乾杯
そんな少し前の夏が
昨日のことのように感じた今日の昼下がりでした
ここが最後の駅
星空と月に照らされた
静かな波の合間に浮かぶ終着駅
どこからともなく列車が音もなくやってきて
僕の前で止まった
ここは最後の駅
最愛で 最上の君にお別れを…
いつかまた星の巡り合うときまで
また長い旅に出るから
どうか どうか その日までお元気で…
さようなら 。