9/8/2025, 1:28:28 PM
「仲間になれなくて」
あなた
と
わたし
視線は交わしていたけれど
いつも互いにひとりきり
9/7/2025, 10:54:07 AM
「雨と君」
傘もなく 立ち尽くす
こうしていると 思い出す
私はひとり 眺めてた
あなたがひとり 軒先で
不安げに 空を見ていた日
どんより重い 鈍色の
空からしっとり 降り注ぐ
休む間もなく 落ちてくる
小さな小さな 雨粒を
しばらく待っても 変わりなく
雨は延々 降り続け
あなたは決心 したらしく
大いなる一歩を 駆け出した
その背はやがて 消えてゆく
あの日のことを 思い出す
9/6/2025, 10:11:17 AM
「誰もいない教室」
光は空間を満たし
私という存在が影を作る
仲間は黙する机たち
それ以外に何もない
私と机の影たちが
まっすぐ長く伸びてゆき
やがてはひとつになるのだろう
動いているのは私だけ
他は息を潜めてる
いつもはもっと賑やかなのに
今はまさしく墓地のよう
ひとつの椅子を引いてみて
まっすぐ前を向いてみる
まっさらな黒板に
明日のことが書いてある
きっと今は私だけ
今日に留まり続けてる
9/5/2025, 10:19:17 AM
「信号」
私の心の信号機
今はチカチカしています
けれどみんなが進むから
私も一緒に進むのです
私の心の信号機
今は赤く灯ってる
空はどんより曇り色
まるでごはんと梅干しね
私の心の信号機
今は青で発光中
なのにどうして何故なのか
私は一歩も進めない
私の心の信号機
静かに光が消えました
世界が終わる闇色に
溶けてみんなと同じ色
9/3/2025, 10:33:07 AM
「secret love」
知ってますか わたしの瞳を
気づけばいつも 追っている
あなたの風に揺れる髪
優雅にひらめくスカートを
わたしは私である為に
あなたと私である為に
私の中でわたしを殺す
けれども決して果たされず
わたしは何度も生き返る
あなたの笑顔を見る度に
だからせめて
どうかこのまま
あなたはわたしに気がつかないで
ただの私を見ていてください