風を感じて
(自◯行為の表現があります)
「冗談」
ねえおぼえてる?
初めて会った日、昼休みだったよね。
屋上で、目が合ったときのこと。
少し気まずいながらも、君は一生懸命私と話してくれたよね。
あの時、声をかけてくれてすごく嬉しかった。
君は、
僕が夢を見させてあげる、
なんて冗談いったよね。
私が、最近眠れないって言ったら
じゃあ、いい眠りをつくってあげる
って。
その言葉、ほんっとうにたすけになった。
私が今までこうやって生きてきたのは、そんな
他愛もないかいわのちょっとした一言なんだよ。
君は、顔を真っ赤にして、涙がポロリと出るほど
本気になってくれたよね。
そんなすがたを見て、私も泣き出したよね。
私は弱いから、
貰い泣き
なんて冗談しかつけなくて。
人生やり直したいな。もしやり直すなら、
そこで本心を言い直したかったな。
だからいま 、人生の最期を、君と過ごしたい。
これも冗談かもしれない。
君がいいのでは無く、君しかいないのかも。
今までありがとう、
、、、
あの後、私はどうなった?
飛び降りたはずなのに、飛び降りる前の位置にいる。
あ、そうか。神様がチャンスをくれたのかな。
そしてここで君が来るんだよね。
「え、あー、…あの、今一人で暇なんで、、、こっちで一緒にお話しません?」
そうして、たわいのない会話を続けていくんだよね。
ここで君が泣き出す。
私も出られてないです。
「どうして、あなたもないてるんですかっ、おれが勝手に本気なだけですので、」
「つられなき、、、じゃないんだよね。
もう人生疲れちゃってさ、もう、いきてちゃだめなんだってさっ」
そう話していくうちにも、どんどん涙の池はたまっていく。
「話してくれて、ありがとうございます。
俺、助けになんかなれてないだろうけどいつでも相談乗りますからねっ!」
1度目があっただけでこんなに本気になってくれる君は本当に
優しいね。
「ありがとう。もう、こんな事辞めるね。君はヒーローみたいにかっこいい。」
私は、そんな冗談を言って、君が帰ったのを確認すると、
もうゆり残したことは無い。と飛び降りた。
夢見る少女のように
「思い出ファイル」
音楽の授業、先生が大きく音程を外した。
自分は歌が嫌いだ。
昔音程を外してみんなに馬鹿にされたことがある。先生からは、
「今、音程を外してしまった人がいましたね。では、外さないようにするには
どうしたらいいでしょう。」
まるで教科書のキャラクターのように使われた。
とても辛かった。広めないでほしかった。この数分の出来事で、
自分は歌えなくなってしまったのだ。
今日は音楽の授業。あれから2年ほどたったが、今もまだ心に残っている。
頭のファイルに完全に記録されてしまったのだ。
その数分の動画は、覚えると悪影響。だけど消せない。
ウイルスのような存在だった。
そんななか、先生が歌のお手本で歌っていたのだ。
先生はいいよな。あんなに自信を持って歌えて。
ああなりたいというより、いらつく感情が大きかった、
今日もまた口パクだ。口パクって意外と疲れるんだよな。
「はぁ」ため息をつく。…だが自分の耳にはため息の音が聞こえなかった。
「あれ、やばくね?w」
隣の生徒の声が聞こえてきた。周りを見ると、全員が笑っているようだった。
視線の先は先生。どうらや音程を外して咳こんでいるようだ。
「あれ、今日先生調子悪いw」
「え〜なにそれーw」
やめてくれ。
過去の自分と重なった。
あの時の自分は、ただ笑うしか無かった。
笑わないと、つまんない人になってしまうのだ。
先生、ほんとは辛いんじゃないかな。
その時、自然と自分の目から涙がこぼれた。
「おい、だいじょうぶかよっ!?」
「あれっ、ンッ、おかしぃなぁ、だ、大丈夫っ!ヒッグ」
「大丈夫、大丈夫だか、ら」
大丈夫じゃない、くちにだすんだ。辛いって。
でも、この人達には言いたくないな。きっと僕の過去にこの人達がいたら、
笑っていたんだろう。いろいろ考えていると、もっとつらくなって、うずくまるしかなくなった。
ああ、もう無理だ。その時だった。
綺麗な歌が聞こえてきた、ところどころ音程が外れて、声もがさがさだ。
だけど落ち着く。そんな魅力を持っていた。これは、きっと先生の歌だな。
先生は、きっと自分をわかってくれる。そうだ、
今度話してみよう。そう思い、立ち上がって、先生といっしょに
歌のハーモニーを奏でられた。
久しぶりに歌ったから、全然声でないや。
でも、楽しい。うたうのって、こんなにたのしいんだ、
そのまま、一曲が終わるまで先生といっしょに歌った。
クラスのほとんどの人は嫌悪したり、呆れていたりしていた。
でも、一部の人は手拍子をしてくれたり、泣いている人もいた。
この授業は、ファイルにずっと残るだろう。
間違えて消さないように、保存しておきたいな。
また、こんな最高の歌を歌いたいな。
巡り合い
「心のサビ」
物心がついた頃から、死にたいって気持ちで溢れた。
それは、大人になった今でも消えることのなく、むしろ、
さびてこびりついていた。
今日も、明日もその次も、平凡な日々が続くだろう。
なにもない、普通の一日。
起きて寝て、起きて寝て、、、それを繰り返す休日。
寝坊して怒られ、会社に行き、りかいできない、集中できない仕事と、
パソコンと、ただ見つめ合う平日。
寝ることは好きじゃない。することがないだけ。
集中しないんじゃない。できないだけ。
会社員になったばかりの頃は、これを胸に頑張ってた。
だけど、錆びついた今では、これすら言い訳に聞こえて、自分が憎らしい。
あるとき、部長が言った。
パソコンとにらめっこ、そんな楽しい?
聞かなくてもわかるだろ。
社会は、こんなくだらないことが求められる。
おもろいこと言ったやつがいいやつだとか、煽るのが上手いやつが一緒にいて楽しいだとか。
人によるだろ。なんだよ。
自分の心は、日に日に、さらにさびていく。
限界ですって宣言するように、金具がキィキィいう。
その音がうるさくてたまらなくて、
目から、゛涙゛というオイルをさして、
すこしでもマシにしようとするんだ。
こんな毎日が、いつかは幸せになる。
努力は、報われるのだから。
今日もいい天気だな。
こんなに照らされたら、
溶けちゃうよ。
小さな勇気
「遊び心」
ちかくても、とおくても
いろんなところ、状況で
さらっと助けるきみがいる
なんて素晴らしいんだろう
ゆっくりでいい
うんにかけたっていい
きみにただ、自信を持ってほしい。
自分がこの文を作っている理由は、自分に自信がないから。
自分には、味方なんて居ないから。でも、クラスメイトと話したとき、
嬉しいとは何か違う気がした。自分から話しかけることなんてない。
向こうから話しかけてきてる、嬉しいに決まってる。でも、楽しいと思えない。
こんな気持ちしかない自分は、相手の正義を無駄にする自分は、
生きていていいのか。自信を持つのは大変だ。
なにしろ、できていない自分が
しろ。
といっているんだから、ムカつく人もいるはず。
でも、人生なんてあみだくじで、先がわからない。でも、ひとりでつくったあみだくじ、たったひとりの人生なんだから、引きなおしたっていいだろう。
引き直しだめのルールなんてないのだから。
そうやって自分を、常識の檻に、閉じ込める。
どうして、当たりだけのあみだくじは、ないのだろう。
わぁ!
「サプライズドッキリ」
クラスのあらたくんがいたずらばっかしてくる。
仕返しでドッキリしてやる。内容は至って簡単に。
いつもやられてることをやり返すだけ。
あらたくんがきた。目隠しして、体育倉庫に拘束した。
混乱してる。漏らしてるし…私よりも酷いじゃんw画鋲でさして、水をかけて、指を反らせて、
私がされてることをやり返す。あぁ、なんて楽しい。
あらたくんは楽しいかな?楽しんでくれてるといいな。
私がされてるのはいじめじゃない。いじめじゃないんだ。苦しくない。辛くない。自分が悪い。
生きたくない。
そして、今日も願う。
「あらたくん、今日も、死にたい。死ねるような、いたずらをして。」