巡り合い
「心のサビ」
物心がついた頃から、死にたいって気持ちで溢れた。
それは、大人になった今でも消えることのなく、むしろ、
さびてこびりついていた。
今日も、明日もその次も、平凡な日々が続くだろう。
なにもない、普通の一日。
起きて寝て、起きて寝て、、、それを繰り返す休日。
寝坊して怒られ、会社に行き、りかいできない、集中できない仕事と、
パソコンと、ただ見つめ合う平日。
寝ることは好きじゃない。することがないだけ。
集中しないんじゃない。できないだけ。
会社員になったばかりの頃は、これを胸に頑張ってた。
だけど、錆びついた今では、これすら言い訳に聞こえて、自分が憎らしい。
あるとき、部長が言った。
パソコンとにらめっこ、そんな楽しい?
聞かなくてもわかるだろ。
社会は、こんなくだらないことが求められる。
おもろいこと言ったやつがいいやつだとか、煽るのが上手いやつが一緒にいて楽しいだとか。
人によるだろ。なんだよ。
自分の心は、日に日に、さらにさびていく。
限界ですって宣言するように、金具がキィキィいう。
その音がうるさくてたまらなくて、
目から、゛涙゛というオイルをさして、
すこしでもマシにしようとするんだ。
こんな毎日が、いつかは幸せになる。
努力は、報われるのだから。
今日もいい天気だな。
こんなに照らされたら、
溶けちゃうよ。
小さな勇気
「遊び心」
ちかくても、とおくても
いろんなところ、状況で
さらっと助けるきみがいる
なんて素晴らしいんだろう
ゆっくりでいい
うんにかけたっていい
きみにただ、自信を持ってほしい。
自分がこの文を作っている理由は、自分に自信がないから。
自分には、味方なんて居ないから。でも、クラスメイトと話したとき、
嬉しいとは何か違う気がした。自分から話しかけることなんてない。
向こうから話しかけてきてる、嬉しいに決まってる。でも、楽しいと思えない。
こんな気持ちしかない自分は、相手の正義を無駄にする自分は、
生きていていいのか。自信を持つのは大変だ。
なにしろ、できていない自分が
しろ。
といっているんだから、ムカつく人もいるはず。
でも、人生なんてあみだくじで、先がわからない。でも、ひとりでつくったあみだくじ、たったひとりの人生なんだから、引きなおしたっていいだろう。
引き直しだめのルールなんてないのだから。
そうやって自分を、常識の檻に、閉じ込める。
どうして、当たりだけのあみだくじは、ないのだろう。
わぁ!
「サプライズドッキリ」
クラスのあらたくんがいたずらばっかしてくる。
仕返しでドッキリしてやる。内容は至って簡単に。
いつもやられてることをやり返すだけ。
あらたくんがきた。目隠しして、体育倉庫に拘束した。
混乱してる。漏らしてるし…私よりも酷いじゃんw画鋲でさして、水をかけて、指を反らせて、
私がされてることをやり返す。あぁ、なんて楽しい。
あらたくんは楽しいかな?楽しんでくれてるといいな。
私がされてるのはいじめじゃない。いじめじゃないんだ。苦しくない。辛くない。自分が悪い。
生きたくない。
そして、今日も願う。
「あらたくん、今日も、死にたい。死ねるような、いたずらをして。」
幸せとは
「魔法のピアノ」
私の幸せは母のひいてくれるピアノだ。
私はピアノを習っているが、うまくいかずに苦しくなる。
母が好きというわけでもないし、友達もいない。
人生に疲れた自分を癒やしてくれる魔法のピアノ。
そのピアノは私を優しく包み込んでくれる。側にいてくれる。
生きる糧になってくれる。
不登校になる勇気もなく、学校に行く勇気もない私に、居場所をつくってくれる。
音楽の世界は色々な音符であふれている。個性豊かな音符たち。
たまに尖った音符もいるけど、その音符も、自分のために尖っていたりする。
そうやって皆に存在価値や個性がある。じゃあ私は?
私は…
ピアノで、聞いてくれる人に自信をつけるため。
苦しくなるのは頑張っているからだろう。
明日もまた頑張ろう。辛くなったらまた魔法のピアノを聞こう。
母がいなくなっても、いつでも音楽の世界に行けるように、
弾けるように、なろう
ピアノは、音楽は、人を救ってくれる。そして、
夢は、努力の数だけ広がる。
無限に広がる、音楽の世界のように。
私に希望をくれた、広い広い、ピアノの鍵盤のように。
クリスマスの過ごし方
「クリスマスデート」
メリーハッピークリスマス!!
可愛い俺の彼女は、ありそうでない言葉を唱え、手元のクラッカーを鳴らした。
ポンッというかわいい音が、彼女と重なっていた。
いや、待て。この例えはよくない。まるで彼女がボンボンキュだって言っているようなものだ。決して違う。断じて違う。下からひもがでているところが、
彼女がトイレットペーパーを引っ張ってきたときにそっくりだ。いや、これもよくない。まるでおバカだ。そしてこんなことを頭の中で1人考えている俺もおバカ。
いや、俺に お をつけるとキモい、バカとでも言っておこう。
彼女と付き合って2年ほど…いろいろあったなぁ、去年のクリスマスは、
お金がなくてお祝い出来なかったなぁ。かと言って今は裕福なわけでもないが。
ケーキとクラッカーとジュース…サプライズ、これくらいは用意できるほどにはなった。
おっと。考えすぎた。彼女が呆れている。彼女は面倒だから、早く言葉を返さなきゃ。どうしよう。何を言おう。
そうだ!
おバカ
え?
何を言ってるんだ俺ぇぇぇ!!
彼女が困ってるではないか!ぁぁぁぁぁ!!
ちがう!何か言わなきゃ!
サプライズ、楽しみにしててね!
何を言ってるんだ俺ぇぇぇ!!
彼女が呆れているではないか!ぁぁぁぁぁ!!
…ふ…あははっ!
彼女は優しいから、笑ってくれた。こんなところが好きなんだ。
い…いまの…忘れて!!
やなこったぁー!
はぁ、めんどくせ。でも、
かわえぇぇぇぇぇ!
もう持たない!本当は帰り際にやりたかったサプライズ、今すぐやろう!
結婚してください!
えっ///あのっえっと…//
よし、いい感じ。
彼女は口を両手で押さえながら頬を赤らめる。
そして,その左手薬指には、光る輪がついていた。
…そ…それ…結婚…して…た…の?
あ…
ほら見ろ。彼女を困らせてる。
あのね、これ…君が余りにも可愛すぎるから…さっきのジュースの蓋の部分で…//
…なんやそれ…
かわいすぎるにもほどがあるだろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!
その後、プロポーズは無事成功、2人は結婚したのでした。
めでたしめでたし。