【あじさい】
あじさいは嫌いなの
貴方と、他の女を思い出すから
ちょうど梅雨に入りたてのことだったの
彼と一緒に帰ってたら急に知らない女が貴方に抱きついてきたわけ
まじありえなくない?
私の存在消すなよ、って感じなんだけど
でもその時察したの
私じゃないんだなって
貴方の焦り切った表情
幸せの絶頂みたいな顔してるあの女
そういえば、あの女がつけてた香水、今思ったら
彼が私にプレゼントしてくれた香水の匂いにそっくりだった
あー、そう言うことね
気づいていた時には言葉が宙の上を舞っていた
『お前なんか、死んじまえ。クソ野郎が」
今思ったら結構やばいこと言ってたね笑
でもそんぐらいがお前らにはお似合いだよ
奪っても、奪っても貴方からは何も奪えない
最後ぐらい、なんか頂戴よ
守らせてよ、最後ぐらい
貴方を守りたかった
お幸せに
『星が泳ぐ』
【好き嫌い】
人にはさ、なんでも好き嫌いってあるもんじゃん
だから私がアンタのことを嫌っていても変ではないの
だってしょうがないから
アンタが私を好きだと言ってくれるように、
私もアンタのことを嫌いって言うの
誰も傷つかないほうがいいでしょ
はっきりしたほうがいいと思うの
でもね
たまに思ってしまうの
私がアンタを想っていたならどれだせ幸せか
話を変えるね
私がトマトを嫌いだとする
でも、少しだけ食べてみると「いけるじゃん」
ってなる時があるの
それと一緒なんだよ
女も男も嫌いって思ってても甘い言葉で、またすぐに
夢中になる
そんなアンタは最低ね
それを本当の恋だと思ってしまう私も可哀想でしょ
しょうがないよ
それが恋なんだから
【朝日の温もり】
昨日、知らない男と抱き合った。
でも貴方の代わりにはならないみたいだった。
性行為自体が嫌いなわけではない。
ただ貴方を思い出しただけ。
あの時間だけ貴方を感じられた。
それが一番心地よかった。
貴方は誰でも良かったんでしょ。
だから急に私を突き放した。
貴方自身が一番分かってた。
別れの時が近づいてることに。
だから私を突き放したんでしょ。
私を守るために。
ベッドの中にはいつも温もりがあった。
その温もりって誰のなんだろう。
そう思うとやっぱり貴方が一番に浮かぶ。
それが少しだけ悲しい。
もう一度だけ、あと一回だけ会えるのなら、
酒と煙草と、ついでに体がない純情な恋愛をしようよ。
恋人たちの朝日の温もりを感じながら
【後悔】
20010年12月25日
『今日をサラダ記念日としたいと思います!』
なぜなら彼が仕事で疲れ果てた私のためにサラダを作ってくれたから。
そのことを私が言ったら彼がね、
『じゃあ、毎年クリスマスにはサラダを必ず食べること
!』
でも私は野菜があまり好きではないから、貴方があーんしてくれないとちょっと難しいかもね笑
そんなことを思いながら彼と食べる食事は美味しかったなぁ
来年も彼と一緒にサラダを食べたいなと思う
愛してる なんてね
20011年12月25日
去年のクリスマスから一年が経ちました!
時間ってうのは早いものなんだね。
私達はお互いまた1つ、歳とキスと、おまけに冷戦という名の喧嘩を重ねました。
それでも私達はなかなか良好な関係を築けてると思います。
さて、今日はクリスマス。
彼は去年作った記念日を覚えていたみたい。
昨年はエビなどの魚介類が中心だったみたいだけど、今年は彼オリジナルの「エビ。君はどう食べられるか?」
と言うサラダを作ったらしい。
『って去年と同じやないかいっ!』
そんな他愛もない話を彼は大きな声で笑ってくれましたやっぱり貴方があーんしてくれないと私はサラダを食べれないみたい笑
来年も彼と一緒にサラダを食べたいなと思う
愛してる なんてね
2012年12月25日
去年のクリスマスから一年が経ちました。
時間は早い。とにかく早い。
だから昔から耳にたこができるくらい祖父にずっと言われてきました。
『せめて、周りにいる人達は愛せ。』と。
今考えると深い言葉だなって思うんだよね。
突然だけど、今年は私がサラダを作りました。
なんでかって?
彼が作ってくれないからだよ。
だから私が作ったの。
でもあんまり上手く作れなかったなー。エビもあんまり美味しくなかった。
おまけに貴方があーんしてくれないからサラダも食べれないし、他の女と抱き合うし、本当最悪。
でも後悔はしてないよ。
あーんしてくれなくなったこと以外は、全部本物だったから。
明日からは貴方よりもいい男見つけて玉の輿狙うんだから。いつまでもクヨクヨしてるのは私に合わないもの
大嫌い なんてね
【風に身をまかせ】
彼は言った。
「どれだけ僕たちが離れ離れになろうとも、必ず会えるはずさ」
ありきたりな言葉。
私に気づかれないように恋愛ものの映画でも見たのかしら。
そんな妄想をしてしまう自分が何故だか許せなくて。
それでもなぜだか嬉しいと思ってしまったのは内緒。
「どうしてそんな確信もないこと言えるの?」
そんなこと思ってない。
思ってないけど、そうするしかないの。
しょうがないの。
「だって、僕は君を愛しているから」
どうしてそんな優しい笑顔を見せるの。
私を恨んでるんでしょ?
なのにどうして笑うの?
私は貴方を忘れようとしてるのに。
「貴方に分かるわけない。
そんな空想物語あるわけがないじゃない」
私がそんな心にもないことを言っても彼は察してくれる。
何故なら私たちは愛し合っているから。
彼が言った。
「君と一緒ならなんでもいい。
君に限界が来たのなら、僕は風にでもなって君を見守
るよ。」
だから君は風になったのね。
最後に私を抱いたのはいつだったかしら。
そのせいで感じがいしてしまったのよ。
ほんとにこんな日々が続くと言うことをね。
そういえば、去年の夏彼は私を野原に連れてきたの。
そこで彼は1つの小さな紙ひこうきを折って、近くの崖から海へ向かって投げたわ。
その紙ひこうきは案の定下へ落ちていったの。
それを見た彼は照れくさそうにこっちをチラチラと見ていたわ。
それがなんだか嬉しかったの。
紙ひこうきが落ちていったことではなくて、わざわざ私を野原に連れてきてくれて沢山の想い出を作らせてくれたことが。
貴方はすぐに顔に出ちゃうから、鳥のようなものの背中に乗って人を殺しに行く時もずっと私のそばにいたわよね。
そんな想い出ももう捨てたの。
海に浮かんでいる、とても大きい魚に貴方が突っ込んだ時から。
だから私は貴方を忘れようとした。
でも無理だった。
だって、夢にまで出てきてしまうんだもの。
だから私は諦めたわ。
独りで生きることも、2人で死ぬことも。
じゃあどうすればいいんだろう。
あの野原へ行けばいい。
私は馬鹿だから、貴方が最後にいた場所に行くの。
そこはまるで地獄のような景色だった。
それでもいいの、貴方に会えるのなら。
私は体全体の力を抜いてひたすら走ったわ。
途中で黒い弾が体に当たったりもしたけど、そんなのどうでもよかった。
風に身をまかせる
彼が迎えに来てくれるその時まで。