【あじさい】
あじさいは嫌いなの
貴方と、他の女を思い出すから
ちょうど梅雨に入りたてのことだったの
彼と一緒に帰ってたら急に知らない女が貴方に抱きついてきたわけ
まじありえなくない?
私の存在消すなよ、って感じなんだけど
でもその時察したの
私じゃないんだなって
貴方の焦り切った表情
幸せの絶頂みたいな顔してるあの女
そういえば、あの女がつけてた香水、今思ったら
彼が私にプレゼントしてくれた香水の匂いにそっくりだった
あー、そう言うことね
気づいていた時には言葉が宙の上を舞っていた
『お前なんか、死んじまえ。クソ野郎が」
今思ったら結構やばいこと言ってたね笑
でもそんぐらいがお前らにはお似合いだよ
奪っても、奪っても貴方からは何も奪えない
最後ぐらい、なんか頂戴よ
守らせてよ、最後ぐらい
貴方を守りたかった
お幸せに
『星が泳ぐ』
6/13/2023, 10:52:15 AM