〜いろんなお話〜

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6/29/2025, 2:51:38 PM

【青く深く】

「好きだったよ…」
君のその言葉を聞き、僕はこう言った。
「どう…して…なんで君が…」
僕は笑顔で倒れている君を見つめた
君の体は青い水膨れでいっぱいだ

「なんか…体がおかしいんだけど」
「どういう事…?」
「え…」
僕がそう言ったら、君がバタンッと倒れてた
「ちょうど効いてきた…」
「あの飲み物に…危ない薬…混ぜちゃった…」
君の顔が少し歪んでいた
僕の異様な雰囲気を察していたのか

「どうしたの…?」
「…」
「ねぇ」
今の僕の顔は酷くて、きっと誰にも見せられないだろう。
心臓がバクバクして…興奮していた…
はぁ…はぁ…
キッチンへ行き、軽く息を整える…
そして僕は走って
君の家の玄関の扉を開けた


上から読むのと下から読むので
話の内容が少し変わると思います。

そんなお話です。

6/28/2025, 2:09:52 PM

【夏の気配】

「ほんとあっついね…」

隣を歩く君は、襟を掴んでパタパタさせている。

汗で少しシャツが肌に張り付いている。

僕は静かに息を呑む。

『自販機あるけど、なんか飲み物買う?』

「え、あり!!何があるかな〜」

駆け足で探しに行く君を追いかける。

「ねね、これ賭けてじゃんけんしようよ」

カルピスを指差しながら君は言う。

『別に…言ったら奢ってあげるのに』

「もー違う!こういうのは勝負するからいいの」

「ほら!喉乾いたから早くしよ!」

迫力ある君の押しに

はいはい、と呆れ顔で応じるしか無かった。

けど、こういうのも悪くない。

そんな笑顔の2人のお話。

6/27/2025, 3:49:04 PM

【まだ見ぬ世界へ!】

「あ、ほら!また流れた!」

「…ねぇ、ちゃんと見てよー」

『…ん?あぁ、わーきれいだねー』

「もっとちゃんと見て!とっても綺麗だから!」

『…お前さ、なんでそんなに星が好きなの?』

「んー…未知数だからかな」

「星というか宇宙が好きなんだよね」

「喋ってる今も宇宙は広がり続けてて」

「人類がどれだけ探索しても全てが分かる事は無い」

「不思議が永遠に続くってさ」

「すっっごくワクワクしない??」

『…ふーん』

そんな宇宙に憧れる友達のお話。

6/26/2025, 4:45:37 PM

【最後の声】

「行ってきまーす」

『行ってらっしゃい』

それが、息子との最後の会話だった。

信号無視の車との衝突だった。

私にはどうしようもない死因だけど

家を出る時間を少しでもずらしていれば…と

自分を責め立てる日々。

ああ、息子に寂しい思いをさせちゃった。

ごめんね、お母さんを許して欲しい。

そんな死んだ母のお話。

6/25/2025, 12:03:57 PM

【小さな愛】

私は気づいてる、君がいつもしてくれてる事。

1つの肉まんを2人で分けるとき

ちょっと大きい方を私にくれる事。

エスカレーターに乗るとき

私の後ろに必ず立ってくれる事。

ショッピングモールを歩いているとき

私が欲しいなって呟いた物をこそっとメモしてる事。

元気がないとき

何も言わずにアイスを目の前に置いてくれる事。

そんな小さな愛が、

私の気持ちをこんなに大きくしたんだなって。

そんな事を感じる女のお話。

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