【君の背中を追って】
負けちゃうなぁ、君には。
身長もスタイルも性格も頭脳も運動神経も
何もかも。
それでも、憧れて学んで追いかけて
君と同じ様にすれば、君と同じ様になれる。
「真似ばっかりじゃなくて、自分らしさ出しなよ」
私にとっては、
君の背中を追いかけることが
自分らしさであり、生き甲斐なんだ。
そんなお話。
【好き、嫌い、】
貴方ってさ
飲み会多いし、朝帰りはザラだし、
いつもより早く帰ってきたと思ったら顔真っ赤だし、
家に着いた途端に荷物玄関に放り捨てちゃうし、
お酒臭いの嫌いなのに私に近づいてくるし、
やめてって言っても離してくれないし、
ていうか私の話聞いてないし、
ずっっっと私にくっついてるし、
ずっっっと愛してるばっかり言ってくるし、
ずっっっと結婚して良かったって呟くし、
顔真っ赤っかのくせに、
もう、うるさい!!笑
そんな素直になれない妻のお話。
【雨の香り、涙の後】
「先輩…泣いてますか?」
『うるさい馬鹿。泣いてない』
「…すみません。俺…」
『別に、お前がその人と幸せになれれば』
『私はそれで…満足だよ』
私は後輩に振られた。
『好きな人がいるんなら、仕方ない…か』
1人での帰り道、そうポツンと呟いた。
『私が、幸せにしてあげたかったぁ…』
空気が雨で生臭い。
今日が雨で良かったのかもしれない。
そんな天気の日のお話。
【系】★
今日、彼と電話をした。
これからについて、ちゃんと話したかったから。
連絡の頻度も減って、9月過ぎても会えないと分かった。
彼はまだ、私のことを好きなんだろうか。
はっきりさせたかった。
話した結果、
まだ私の事を好いている、
連絡の頻度も見直してくれるとのこと。
この先どうなるか分からないけど、
貴方との赤い糸が切れませんように。
そんな私のお話。
【届かないのに】
この世は無慈悲だ。
私のこの想いは、死んだ妻にすら届かないのか。
天に手を伸ばそうと、叫ぼうと、
妻に届いているか分からないのに。
この世は無慈悲だ。
私の返事は、決して貴方に届くはずないの。
見えてるよ、聞こえてるよって声をあげても、
貴方に聞こえるはずないのに。
そんな夫婦のお話。