〜いろんなお話〜

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【雨の香り、涙の後】

「先輩…泣いてますか?」

『うるさい馬鹿。泣いてない』

「…すみません。俺…」

『別に、お前がその人と幸せになれれば』

『私はそれで…満足だよ』

私は後輩に振られた。

『好きな人がいるんなら、仕方ない…か』

1人での帰り道、そうポツンと呟いた。

『私が、幸せにしてあげたかったぁ…』

空気が雨で生臭い。

今日が雨で良かったのかもしれない。

そんな天気の日のお話。

6/19/2025, 3:36:58 PM