〜いろんなお話〜

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5/25/2025, 12:09:22 PM

【やさしい雨音】

「あれ、もうこんな時間…」

ふと、勉強する手を止めて顔を上げる。

没頭し過ぎて、いつの間にか空が暗くなっていた。

「そろそろ家に帰らなきゃ…」

荷物をまとめて図書館を出る。

街灯を頼りにしばらく歩いていると、

ポツ、ポツ、と雨が降ってきた。

「げ…傘持ってないんだけどなぁ」

走り出した私に雨が降りかかる。

少しほてった私の顔を、冷たい雨が冷やしてくれる。

街は静かで、歩くたびに水の跳ねる音が聞こえる。

パチャ、ポツ、ザバ、ピチャ、

響き渡る雨音。

私の足はいつの間にか、走るのをやめていた。

「雨は嫌いなんだけどな…」

そんなちょっぴり嘘をついた私のお話。

5/24/2025, 12:13:28 PM

【歌】

僕は歌が好きだ。

辛い時、落ち込んでいる時、

唯一味方になって慰めてくれる。

ドライブ中は、一緒になって盛り上がる。

気分によって、いろんな歌を聞く。

歌は、その時に欲しい言葉をメロディに乗せてくれる。

1人で、2人で、皆んなで、

あの時こんな歌聴いたな〜

今日は一緒に歌って忘れちゃお!

そんなふうに記憶になって、想い出になって、

ゆっくり、着実に、僕の人生に絡んでくる。

いつの間にか、とても身近な物になっている。

そんな歌が好きな僕のお話。

5/23/2025, 1:50:16 PM

【そっと包み込んで】

「ねーねー」

『ん?』

「そっち行って、一緒に寝てもいい?」

『しょうがないなぁ、おいで』

「えへへ、やった〜」

彼の隣に寝転び、目を見つめた。

『どうしたの?』

「んーん、なんでもない」

顔を布団に埋めながら、彼の腕を腰に回した。

「寒いからこうして寝たい、」

『じゃあもうちょっとこっちおいで』

彼のしっかりした腕が私の身体を引き寄せる。

そっと包んで、でも離さなくて。

さりげない幸せを感じられた。

そんな私の彼氏のお話。

5/22/2025, 10:34:55 AM

【昨日と違う私】

遠距離恋愛して1ヶ月経った。

遠距離といっても、県を一つ跨ぐだけだ。

でも彼は大学やバイトで忙しくって、

夏休み1日も会えないらしい。

初めの頃はビックリするぐらい愛してくれた。

けど今は彼からLINEが一切来ない。

私にお疲れ様も言ってくれない。

忙しいからだよね。冷めてないよね。

私ばっかりLINE送っちゃってさ。

「今日はもう送らなくていいや」

離れているからこそしたいLINEを、送らなかった。

意地を張った訳じゃない。

彼からのLINEを待ってるだけなのに。

そんな私のお話。

5/21/2025, 2:29:59 PM

【Sunrise】

1月1日。私の誕生日。

その日の日の出だけは、特別なの。

山の隙間から光り輝く太陽を見た時、

私はこの世に産まれたと実感する。

「誕生日おめでとう」

世界がそう言ってくれてる様な気がして、

この日の出は私の為にある様な気がして、

この世の誰よりも、この日の出を大事にしている。

そんな私の誕生日のお話。

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