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1/29/2025, 10:28:41 AM

日陰の少女

ジョンは今日も1人で遊んでいた。
野原に寝転がって、草の匂いや花の匂いを嗅いで本を読んだり走り回ったり。
毎日がそうやって過ぎていった。
ある時、ジョンは走るのに夢中になって、今まで来たことのないところに来てしまった。
そこには、1本の大きな木があった。
近づくと、そこには1人の少女が、ちょこんと座って本を読んでいた。
少女はジョンに気がついて、ちらっと見たが、読書を続けた。
ジョンは少女に話しかけた。
「こんにちは」
少女は黙って本を読んでいる。
ジョンは帰ろうと思って背を向けたとき、少女が口を開いた。
「一緒に本、読まない…?」
ジョンはびっくりして少女を見た。
そして静かに近づいて隣に座った。
少女は驚いたようだったが、ジョンが持っていた本を開くと、2人で静かに本を読み始めた。

太陽が動いて、影が動く。
少女はずっと、日陰にいる。
ジョンは本が読みづらいからだと思っていた。
日が落ちて、ジョンが帰る時間になった。
すっと立って、少女に
「またね」
と声をかけ振り向くと、
そこに少女はいなかった。
「…ありがとう、楽しかったよ…」
そう聞こえた気がした。

大人になったジョンは、日陰を見ると時々このことを思い出しては、あの少女は何者だったのだろうかと考える。
あの日からずっと思っているのは
あの少女は、実際に存在してる人じゃないから、日陰にずっといたのだと。少女は霊で、日を恐れていたのでは、と
ジョンはそれでも、あの少女との思い出を大切に覚えている。

1/24/2025, 1:07:22 PM

「優しい嘘」

「嘘つきは泥棒の始まり」って言葉あるじゃん。
あれ、本当にそうなのかなって思うんだよね。
だってさ、世の中正論ばっかり言ってたら周りから人が居なくなるわけで。
誰しもが嘘をついて、人付き合いを頑張ってるんだよ。
そんなん全員泥棒だよ。
って思う。

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「優しい嘘」私は嫌い。
嘘をつくのは構わないよ。でも優しい嘘ってのはあとから心に傷がつく。
私はそれが嘘だとわかってしまうから余計に。
優しい嘘をつくときは、だいたい相手が何か良くないとき
……死ぬ間際に嘘ついてどうすんのさ。


「大丈夫なの?」
私は病院にいた。
親友が倒れたからだ。
「ぜーんぜん!疲労だってよ!」
口ではそう言ってても、顔色が良くない。
「本当に?顔色悪いよ。さっき先生になんて言われたの」
多分大丈夫じゃないんだろうな。
そんな気がする。
「大丈夫だって!梨花は心配性すぎるんだよ〜」
「…そうかな」
そういうことじゃない。
「ま、とりあえず今日は帰るわ!また明日来るよ」
「ばいばい!ありがと!」
私は病室からでて、歩いていたとき。彼女の病室に入ろうとする医者と看護師。
彼らから聞こえてきた会話。
「先生、まひろさんの容態は」
「あんまり良くないねぇ…」
「…やはり、もって1ヶ月ですか」
「そうだね…彼女は頑張ったと思うよ」

家に帰ってから、私はずっと放心状態だった。
まひろが余命1ヶ月?
ありえない。信じたくない。
親友を失いたくない。死なないでほしい。
そう思うのは、自分勝手なのかな?

コンコン
「どーぞー」
あれから毎日、私はまひろの病室を訪れている。
相変わらず彼女は元気だと言い張っているけれど、顔色は日に日に悪くなっている。
「やっほ、来たよ」
「おー梨花!昨日ぶり!」
でも今日は、一つ聞きに来たんだ。
「ねぇ、まひろ。私に、隠してることあるでしょ」
「え?」
まひろは驚いた顔を私に向けた。
「隠さないで、答えて」
「……」
まひろは押し黙った。
沈黙が続いて、やがて口を開いた彼女が放ったのは。
「無いよ」
あー、もうだめだ。
涙をこらえきれない。
「梨花に話すことはないよ」
「……っ」
「もーー泣かないでよぉ
でも、一つ話すことはあるよ」
「…何」
「こんな私と親友になってくれてありがとう」

そうして、まひろは天国へと旅立った。
死ぬ間際まで、まひろは私に不調のことは言わなかった。
彼女は私に「優しい嘘」をついていた。
でもそれは耐えれることじゃない。
だから私は優しい嘘が嫌いだ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


12/30/2024, 1:16:32 PM

〜この1年を振り返って〜
勉強と恋愛は両立できねぇ!てことを学びましたね笑
振られてからまーうろうろしてね、2ヶ月で2人彼氏できてね、そいつらの本性分かって振ったら男どもにとんでもなくイジられまくったわ〜〜
もういつの話してんねんって感じやけど。
アホな女ってことくらいわかっとんねんってね。
だから勉強を恋人にしてやろうということでね、来年受験生ですし、頑張ろうと思いますよ!
にしても今年はハマったことがたくさんあったなぁ。
キヨ。にはまり、Mrs.GREEN APPLEにはまり。
いまVTuberにはまるという。
Mrs.は特にね。ファンクラブ入ったもん。そんくらいハマったなぁ…
紅白も見なければね!
部活で部長やることになったし…頑張らなければ!!
とまぁこんな感じ?
読んでくれたみんな、良いお年を〜ー!!

11/10/2024, 12:48:21 PM

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「はぁっ、はぁっ…」
ここどこ………?
私、真っ赤に染まるススキ畑を歩いて…?
「うっ… 」
赤い瘴気のようなもので倒れてしまった。
どうやら赤いススキの花粉らしい。
私はそのまま気を失った。


「…ぶ、大丈夫?!」
気がつくと、なぜか友達がそこに心配そうな顔をしていた。
「な、なんでいるの?ここはどこなの…?」
「わかんないよ!ここどこだろう」
2人、手をつないで座っていると…
……ザッザッ…
足音が聞こえた。
驚いて振り向くとそこには、なぜかうちの学校の理科の若いの男の先生がいた。
「…先生?」
「ちょっと来て」


先生についていくと、そこには人がたくさんいた。
でもなんだか様子がおかしい。
その人達が食べてるのが…
「人……?!」
人の残骸を食べていた。
驚いて先生の顔を見ると、先生は何かを堪えているような顔をして、こちらを向いた。
それは、人を襲うときの目をしていた。
私はとっさに先生の肩を掴んで揺さぶった。
そして友達に言った。
「早く逃げて」
「無理だよ…」
「いいから早く!」
友達は少し躊躇したが私が怒鳴ったことで走っていった。
「先生…お願いだよ…堪えて……」
思わず先生の胸に顔を押しつけた。
すると先生は
「…申し訳ない…」
とか細く言った。
先生の顔はもとの優しい顔に戻っていた。


友達はどこに行ったか分からない。
私は先生と一緒にここで暮らすことになってしまった。
正直怖い…けど、しょうがないと思うことにする。
今日は料理をしてみた。謎に現世の食べものがあったからチャーハンを作って先生に出してみた。
先生は一口食べて、目を潤ませながら
「おいしい」
といった。
私はとてもうれしくなった。
他のも作ってみよう。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

いやほとんどススキ関係なくなったわ。
ただ夢で見たことをそのまんま書いただけなんで全然もうだめだわ。書きたかっただけだから。
でもこの夢見てからなんか変な気持ちになるんだけど。
理科の先生が夢に出てきたせいだわ…
元々人気ある先生なのさ、1年目だけど。
私も先生の中だったら断然好きだけど、恋愛というわけではないんだけど?この夢のせいで変な気持ちなるわ!
ま、こんな感じで、ススキ関係ないけど許してくれ。

9/16/2024, 9:31:33 AM

いつもLINEが来るたびに、君からのLINEじゃないかと期待してしまう。

ピコンッ
「何?…あぁ、公式LINEか…」
私はがっかりしてスマホを置く。
今日も、あの人からのLINEは来ない。
わかってる。もう、LINEは来ないって。
私のせいで君は…。
あのとき、私がLINEを送らなければ…。

ピコンッ
またスマホが鳴った。
「今度は何…?……?!」
それは、亡くなったはずの君からのLINEで。
「あんたのせいで死んだんじゃないんだけど?私、人に責任負わせんの好きじゃないの、知ってるでしょ。あんたは生きなよ」
そう、書かれていた。
わかってはいるけど。親友からのLINEじゃないことは。
でも私は涙が止まらなかった。

「生きて、土産話たくさん持ってきてよね、親友!」

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