11/15/2023, 2:22:21 PM
子猫みたいに小さくてふわふわで弱くて守りたくて。
どこにも行かないように柵で囲んで可愛がった。
幸福な日々だった。
でもいつしか大人になったきみはここを出て行こうとする。
扉を開けてさぁどうぞ、とは言えないぼくを見透かして、頭を撫でながらきみは笑う。
いつのまにこんなに大きくなったんだろう。
いつのまにきみしか見えなくなっていたんだろう。
ずっとずっと子猫でいてくれれば良かったのに。
愛してるよの言葉をきみの背中に届かないよう呟いた。
▷子猫
10/10/2023, 2:42:00 PM
きみが笑ったからぼくは嬉しくて泣いたんだ。
きみが泣いたならぼくは悲しくて泣くと思う。
▷涙の理由
10/6/2023, 2:38:04 AM
作られた星座なんて興味ない。
それよりこの光が何百年、何千年も前のものかもしれないということ。
今ここできみと見ているということ。
それの方がよっぽど大事だ。
星が綺麗だねと笑う。
何百年、何千年先にも届くような光を、きみと生む。
▷星座
10/3/2023, 12:35:27 PM
痛みで潰れた心が、声にならない声で叫ぶ。
助けて。どうか迎えに来て。
現実逃避という名のSOSはきみには決して届かない。
わかっている。
わかっているのに、それでも夢を見てしまう。
きみがここにいてくれたら、と。
きみがぼくを愛してくれたら、と。
もしも奇跡が起きて巡り会えたら、ぼくは変わるよ。
この世界を最後まで生き抜くと誓うから。
どうかお願い。
見つけて愛してそばにいて。
▷巡り会えたら
10/1/2023, 1:33:08 PM
きみがワンワンと泣いている。
ぼくはヨシヨシと言いながらユラユラ揺れる。
世界一かわいいきみは世界一ぼくを困らせる。
ふたり揃って黄昏泣き。
小さな手を握り一瞬の永遠に思いを馳せた。
▷たそがれ