透明
私には色がない。
どんな色も似合わない。
私は役には染まるけれど、自分の色がない。
「役は良いけど…感情がないね。」
なんて言われるのは日常的にある。
私は永遠と“透明”なまま。
理想のあなた
君が僕に抱く理想は高すぎる。
そんな君に絶望してほしくない。
今までの恋人も
「理想と違う」
なんて言って、離れて行った。
今度は絶望しないでね…。
突然の別れ
“突然の別れ”
なんて本当に突然やってくる。
ただそれは運命だと思う。
俺はその運命に左右される。
だから…受け入れるしかない。
諦め事しかできない。
分かっていても、受け入れたくない。
いくらそう思っても、彼女が帰って来ることはない。
永遠に…
恋物語
「ねぇ、お母さん?お母さんは、どうやってお父さんと出会ったの?」と娘が言う。
少し驚いたけれど、私は話してあげることにした。
貴方のお父さんは、ヒーローだったの。
誰からも愛される人だった。私はそんなあの人が好きだった。だけどね…私とお父さんは、“普通”はしてはいけない事をしたの。
それは…“恋”
理由は後で分かるわよ。
それでね、ヒーローの反対?は何だと思う?
そう…“ヴィラン”
私はヴィラン側の人だった。
だから“普通”ではなかったの。
何回か争っていた。だんだんと争いが激しくなっていった。
でね、勝ったのはヒーロー側だった。
ん?ヴィラン側?…負けたから、解散していったわ。
やっと“普通”の恋が出来るって思ったでしょ?
でもね…まだダメだったの。
あの人はヴィランに勝ったでしょ?
だからだよ。ヴィランを倒したから、ヒーローは色々な人に好かれる。
より近づけなくなったのよ。
でもね。あの人は数ある人から、私を選んでくれた。
『はい。おしまい。こっから先はお父さんに聞いてね?』と言うと娘は拗ねた。
私はそんな娘が愛おしかった。
『ただいま〜ケーキ買ってきたぞ〜!』
そう玄関から聞こえてくる、最愛の人の声。
「お父さん!おかえり!ケーキ食べたい!」
今日は貴方と出会って5年。結婚して7年。
これからも愛してる。
真夜中
真夜中に出かけ
写真を撮る
外は肌寒いけど
それがとても心地良いと感じる
たまに…
寂しさを感じるけれど
私は…
夜空を見上げ
涙を堪える
今日もまた
出かける
寂しさを背負いながら