銀の人

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4/15/2024, 10:43:26 AM

届かぬ想い

いつまでも一緒って思ってた。
ずっと相棒でいられると思った。
だけど現実は残酷なもので、相棒に特別な感情を抱いてしまった。
相棒には一生言えないものだ。
言ってしまえば、この関係性も消えてしまうし、相棒も気を使ってしまう。
だから、僕は相棒の元を去ろう。
相棒の知らない遠く遠く、自身も知らない所へ行こう。相棒の目の付かない遠い場所へ、行ってしまえば相棒は僕のことを忘れるだろう。


月日は流れ、この風景にも慣れてきた。
最初は色々苦労してきたけど、案外人間は慣れてしまえば、どうにでもなるもんなんだなと納得した。
相棒は僕の事を忘れただろうか。
かつての仲間とは、度々連絡を取っているが相棒は未だに僕のことを探しているらしい。
探しても無駄だよ。僕の事なんか忘れて、相棒の隣に並べるほどの凄い人を探したらいいのにって、思ってしまう。
嗚呼なんて人は残酷なんだろうか。
こんな醜い感情なんていらない。こんな気持ちになるんだったら、最初から巡り合わなければ良かったのに、こんな届かぬ想いがあるんだったら、消してしまいたい。
なんて思いながら、窓辺に腰を掛けた。
何となく、ここから見えるいつもの景色がいつもより、ぼやけて見えた。
僕の頬に季節外れの冷たい雨が降った。

4/15/2024, 4:56:32 AM

神様へ

神様へ
どうか救って下さい。
僕の周りは戦争に敗れ、もう誰もいません。
僕たちの国は負けたのです。
生き残っている人はもう居ません。
僕しか残ってません。
皆の亡骸を探していますが、なかなか見つかりません。
皆好きでした。
ですが、特に1番傍にいた人に会いたいです。白がよく似合った男。どこに行く時も一緒に行ってくれた人なんです。
あと1人......その1人の人の亡骸だけが見つかりません。
神様どうか助けて下さい。
緑が似合う人より



神様へ
もう僕は長くないみたいです。
もうそろそろ、貴方の方に逝くみたいです。
結局あの大好きな、白が良く似合う男の亡骸は見つかりませんでした。
情けないですよね。
いつも一緒に居たはずなのに、大好きだったはずなのに悲しいですね。
どうか今度こそ、白が良く似合う男の傍に最後までいさせてください。
緑が良く似合う男より

4/12/2024, 11:24:54 AM

遠くの空へ

「遠いな......」
なんて零しながら空を見上げた。
今までの僕は、皆に置いていかれないよう頑張っていたけど、そろそろ限界かな。
僕は面白みに欠けてきていた。
何をやっても否定されるし、上手くいかない日々が続いた。
「いっそこのまま、辞めてしまおうか......。」
なんて言いながら、遠くの空に手を伸ばしていた。

遠くから僕を呼ぶ声が聞こえた。
「おーい!○○ー!そろそろ次行くぞー!」
と仲間で1番元気な彼奴が僕を呼んでいた。

そっか。僕には信頼出来る仲間がいたんだ。
そう小さい声で言いながら、僕は仲間の元に向かって走った。

「待ってよぉ〜!www」

4/11/2024, 11:31:31 AM

言葉にできない

ちゃんと伝えたいのに、伝えられない。
言葉にしようとしても、言葉にできない。
行動しようとしても、行動に移せない。
何をやろうとしても、何も出来なくなっていく。
あの人に想いを伝えたくても、伝えようと努力しているのに、私の中の誰かが足を引っ張る。
『今はダメだよ』『アンタには向いてない』
『諦めろよ』『嫌われてるのに?』『気づけよ』
分かってる......分かってるよ。
だけど私は挑戦したいんだ。振られても構わない。伝えられずにお別れはしたくない。
言葉にできなければ、言葉を綴ればいい。
私の想いを伝えられるだけでいい。
だから、ちゃんと見てろよ?
今までの意気地無しの私。

4/11/2024, 4:20:51 AM

春爛漫

「う〜ん......よく寝た。」
とベットの上で体を伸ばして、ベランダに向かう。
カーテンを開け、窓を開けると満開の桜が目に付いた。
「うわぁ!凄い咲いてる!」と子供に戻ったかのように、はしゃいでしまった。
早速ベランダに出ると、桜の香りが風に乗ってやって来た。「今日が休日でよかったなぁ〜」と言いながら桜に手を伸ばした。桜の木はベランダの先にまで良く成長しており、花びらの先まで良く見えた。
しばらく桜を堪能した後に、朝食の準備をするために中に戻った。
「今日は何を作ろうかなぁ〜。あっそうだ。トーストにしよう!昨日美味しそうなジャム買ったし。」と独り言を言いながら、トーストの準備をし始める。「あとは......アレクサ!私の好きな音楽かけて。」と言うとアレクサは私の大好きな曲をかけ始めた。朝食の準備が終わると、ベランダに小さめの机を持って行き、その上に朝食を置いた。
「いやぁ。桜をまじかに見ながら食べる朝食は良いなぁ。」と言いながら、朝食をたべ始めた。

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