SHADOW (めちゃくちゃ不定期)

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4/1/2024, 10:57:21 AM

エイプリルフール

「エイプリルフール......
だとしても、嘘ついたことないんだよなぁ......」
と愚痴をこぼす。
嘘つく相手もいないし、どんな嘘をついていいか分からない。
「何でこの日だけ嘘ついていいんだよ......。」
そう一人部屋で呟いた。

3/31/2024, 11:09:58 AM

幸せに

「はぁ〜。今日の配信も良かったなぁ〜♡」
そう呟きながら、たった今終わった配信内容を振り返っていた。
「この人は喋りも上手いし、ゲームも上手!なんと言っても、///声がマジで好き///!」
なんて言いながら、ベットの上で悶絶していた。
私は彼が1桁いや、0人の時に偶然見つけて、推しにしてしまった。
いやぁ、我ながらかなり変わっていると思う。
普段の私ならすぐに飽きてしまうので長続きはしないが、今回は5年くらい続けて見ている。
ふと、部屋の時計に目をやると夜中の3時になっていた。
「やば!明日早いんだった!」
なんて言いながらベットに入り眠りについた。

あれから3日後に、彼が『大事なお知らせ』という題をあげていた。
なんだろうと思いながら動画を開いた。
動画には顔は出ていないが、実写動画だった。
(実写動画?今までやってきたことないよね?)
なんて思いながら視聴していると、画面の向こうの彼は口を開いて言った。私が想像もつかないことを言った。

『実は俺この日を持って......
辞めることにしました......。』

(え?なんで?今まで頑張ってきたよね?)
何てことを思いながら、視聴を続けました。
彼曰く、これから先大切な人と人生を歩んでいくため、動画活動を辞めるという事だ。
私は持っていたスマホの電源を消し、ベットに身を沈めた。
「そうだよね......。彼にだって大切な人と一緒に人生を歩む権利はある。彼にだって守りたい人がいるから......辞める時がある。それが知らない内にやって来ただけ......。」
なんて言いながら自分を慰めていると、大粒の涙か溢れてきた。止めようにも止まらず、涙は私の意思と関係無く溢れてきていた。

やっとの思いで涙を止めると、私はスマホを手に取り、彼の動画を消し登録も解除した。
「何時までも、うじうじしてられないよね!
彼が一番だって思っていた私とは、今日でお別れだ!今は彼が幸せになる事を願おう!」と言い自分の頬を両手で叩き、自分の好きなことに打ち込もうと思い、ノートを取り出し前回の続きの小説を書き始めた。


-今まで動画を見てくれてありがとう!
正直動画を辞める事は心苦しいけど、ここまで応援してくれた、みんなの思いはずっと届いてる!
最初は視聴率が伸びなかったり、アンチばかりだった、だけど、皆の暖かいコメントのおかげでここまで来れた。俺はここで辞めるけど、皆は自分の好きな事を辞めないで、全力でやって欲しい!

長くなったけど、今までほんとにありがとう!-






私は推しの最期の声を聞く事は2度と無いだろう。

3/30/2024, 10:53:00 AM

何気ないふり

高校は退屈だ。
別に頭がいい訳では無い。
ただ単につまらないだけの日常を送っている。
ただそれだけの事。
友達なんて居ない。一匹狼が格好良いから憧れている奴と一緒にしないで?そんなんと違うから。

って僕は誰に話してるんだか......。
そう思いながら、窓の外を見ると先輩達が体育の授業を受けていた。
(外の授業だし、この季節は陸上か......。)と何となく見ていたら、1人の先輩がこっちを見ていた。
その先輩と目が会った瞬間、ニコッと笑顔を見せてこちらに手を振ってきた。
ビックリして、机の上に置いてあったペンを落としてしまった。隣の席の奴は「どうした?」と聞いてきたけど、そこまで仲良くは無いため、何気ないふりをしてしまった。
一旦落ち着いて、もう一度窓の外にいる先輩を見ると校庭をを走っていた。
その走る姿が素敵で、少し授業をサボってみていた。

3/29/2024, 11:34:06 AM

ハッピーエンド

“ハッピーエンド”なんて、書く人又は描く人によって別々のルートがあるし、ほんの少しだけ行動を変えることによって、世界がガラッと変わり“バットエンド”にもなる。

『俺もハッピーエンドの世界で生きたかったな。』

そう言葉をこぼすのは、本の中で行き続ける彼。
彼はこの本の悪役。
何をどう頑張っても、ヒーローにもなれないし、ヒロインにも、何者にもなれない。
彼は、同じ本の中で生き続ける彼奴が羨ましかった。この本が読まれる度に同じ様に悪役を演じて、彼奴を輝かせる為だけの登場人物になるだけ。
彼は彼奴の隣に立っている仲間達が羨ましかった。
そう思いながら、今はこの本が読まれていないためぼんやりとしていると、彼奴に声を掛けられた。

「お前も向こうで話そうぜ」

そう言いながら、彼の手を引いた。
彼はこの本の物語では自身はバットエンドだけど、
今だけは、ハッピーエンドだなと感じた。

3/27/2024, 11:28:42 AM

My Heart

僕は趣味で小説を書いている学生。
今日も今日とで小説を書いている。
だけど、毎回同じ様なシュチュエーションだし、書くジャンルが同じ様なものになっているため、ネタが思い浮かばない。
僕が書く小説は毎回暗めの小説なため、今回書く小説は少しでも明るいものにしようとしていたが、僕は悲観主義者のため明るい小説が書けない。
毎回書いていたのは、悲観的なものばかりなので人には見せられないものだ。
何も思いつかないため、ネタを探そうと思い学校にある図書室に向かう事にした。

図書室に着くと誰もいなかった。
まぁここの学校は図書室が2つあり、この第1図書室はあまり使われていない。そのためこの第一図書室に来るのは、読書ガチ勢か勉強ガチ勢のような人達や、僕のような変な奴が来るぐらいだ。
今日はたまたま人が居ない時間帯なだけで、本来はさっきのような人達がチラホラいる。
(まぁ...僕ぼっちだから関係ないけどね...。)
なんて思いながら、ネタになりそうな本を探していると、ある1冊の本に気がついた。
僕はその本を手に取りタイトルを見た。
その本のタイトルは“My Heart”と書いてあった。
外国の本なのかな思いながら、作者名を探しても書いてなかった。
(誰か置いていったのかな?)と思いながら内容を読んでみた。日本語で書かれていたため、タイトルだけ英語なんだと思った。
本の内容は

主人公が自身の奏でる音楽が他人と違う事に、躊躇いを持って音楽を辞めようとしているが、ある人に出会ってから自身の音楽について、もう一度奏でようとするという物語

僕は気づいたら時間を忘れその本に没頭していた。
読み終わった時には2時間くらい経っていた。
僕はその本を司書さんに頼んで、1週間借りることにした。

家に帰ると僕はその本を何周も読んだ。
なんとなく今の自分に似ているなと思いながら、読み進みていた。
読み終わったのでまた読もうとした時に、僕は思いついた。
本当に今書きたい小説はこんな感じだと。
僕は急いで机に向かって座り、愛用のパソコンを開き、小説を書き始めた。
気づけば小説を書くことに夢中になっていたのもあり、5時間くらい経っていた。
でも、僕の中で一番いい小説が書けたことは嬉しかった。
僕は何となく、その本にありがとうを言った。
そしたら、その本が何となく開いた様な気がした。

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