亀岡たわ太

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11/10/2023, 12:43:15 PM

 夢で見たことがある。

 黄金のススキの原で走り回る少年を。

 歩道橋を渡り、石垣に囲われた黄金のススキの原を走り回り最後に花火を見た。

 そんな夢。傍に少女もいた。夢の中ながら片思いだった。それを見たのは小学生の頃か。

 それから俺はおっさんになってしまった。恋愛はしたがそのススキの子に勝てる恋愛をしたことがない。

 恋愛とは何か。思い出の何かなのか。未だ性の営みを感じたことがない。

 ススキは何を象徴してたのか? 俺の心の原風景の一つだ。

11/9/2023, 10:23:08 AM

 42歳まで生きて脳裏に浮かぶのは

 彼女が居たら人生変わっただろうか? という事だ。

 彼女がいて結婚して仕事して子供出来てたら。幸せだったんだろうか?

 絵に描いたような幸せはホントにあるんだろうか。

 もう叶わない夢。取り戻せない人生。有りえない彼女。おっさんは手を伸ばす。掴めない明日に向かって。

 まあ、高校生の時点で精神で中退してるから。そもそも全てが有りえない。

 俺はこうなるべくして生きている。俺はこうなるべくして生きている。

 全てを脳の奥にしまい込んで今日も生きる。

 秋の夜長。物思いにふける良い季節。深夜の美少女アニメだけが心の拠り所。テンプレを脳裏の刻み。漫画とライトノベルを書くんだ。もうそれしか道が無い。

 脳裏のアイディアだけが俺の能力だ。

11/8/2023, 10:08:19 AM

 僕は猫耳ヒロインに言った。

「君、可愛いね。」

 彼女は照れながら言った。

「そうでも無いにゃ!」

 僕はスマホを観て微笑む。スマホゲームは楽しい。

 しかしこのひとときは意味があるのか? と聞かれると意味はないんだろうなあ。

 若い時は一生懸命ゲームしたがその知識はもう通用しない。意味はなかった。

 それでも俺は生きている。彼女も子供もいない。

 その意味は。コレだろう。

11/7/2023, 10:29:12 AM

少女は泣く。

なんで分かってくれないの?

こんなにあなたの事を思っているのに。

少女は不貞腐れる。

あなたはいつもそう。なにも分かってくれない。

僕は、そう。

くまのぬいぐるみだ。

少女を見続けて5年ぬいぐるみの僕は異世界転生の少年の魂が宿った。

この広大な大地。僕と少女の旅が始まる。

いつも君と一緒だよ。

11/6/2023, 11:02:51 AM

 小学生の僕と幼馴染の女の子。
 秋の雨空それそれふれふれ。
 公園の砂を長靴で削りダムを作って遊ぶ。

 青い傘とピンクの傘。

 あの淡い記憶を持って俺はオッサンになった。

 アレは柔らかい雨だったのかもしれない。

 懐かしい記憶。初々しい記憶。

 ハッと思う。少女の顔を思い出そうとすると。

 アレは妹だったのかもしれないと。

 おっさんは青ざめた。

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