舗装されたアスファルトの都合には
水たまりに映る空なんでないだろう
田舎だってそう…
よほどの山間部に行かない限り
道は舗装され、水またりなんてない
私が幼い頃は、台風の過ぎ去った後の
舗装もされていない道端にあちこちと
水たまりが出来ていた
少し余裕のある家の庭園に造られた池から、立派な鯉が流れ出て、ビチビチと浅い水溜まりを跳ねていた…
舗装されてない道端に跳ねる鯉…
走って行っては、しばらく眺めていて
その内に、飼い主が見つけ救助する
あとには、台風一過で晴れた空と太陽で
道は段々と乾き出し、小さくなっていく
水たまり一面に空が映り青く染めた
あぁ〜…
ゆっくり時間が流れていた日々は
どこに消えてしまったんだろうか…
ただ、ただ忙しい毎日を生きながら
昔の思い出に想いをはせる…
歌と言えばカラオケを思い浮かべる
けれど…
私の場合は、高校生の部活だった
コーラス部と、我が子が通っていた
学校で活動していた ママさんコーラス
学生時代の思い出は、指導してくれていた
女性教師の無茶ぶりで始まった ミュージカル…
衣装や小物、大道具に至るまで 歌を歌う
合間に学校に残って手作りした…
お披露目したのは確か 学校の文化祭と
県で行われた合唱の大会か 何かだった
気がする…
歌いながら演技などできるはずもなく
なんだか頭が真っ白でよく覚えてない
……が、女性教師だけは ご満悦そう
だったww
ママさんコーラスでの思い出は、娘たちを
卒業式に送り出すために歌った Kiroro の
「未来へ」
卒業生たちには何も知らせず、サプライズで歌ったこの歌は子供達の感情を大きく
揺さぶり、多くの人たちの涙を誘った
そして今も、娘は「未来へ」を聞くたびに
卒業式の光景を思い出すのだ そうだ
忙しい 仕事や家事の合間をぬって、学校の
音楽室に通い詰めて練習したかいがあった
そういう意味では、歌 というのは人生の
色々な場面に華を添える素晴らしい時間
だと思える…
私は、作り事や変わった話が
出来ないんだけど…
植物や動物が好きで、自分の人生の
お題は多分、世話をされるよりは
世話をする人なんだと確信している
草花から始まり人間に至るまで
なんやかんやと手間ひまを掛けてしまう
何かに尽くしていたら、回り回って
きっと良い事がある……そう信じている
私に与えられた特殊能力と言えば
何からでも小さな幸せを見つけられる事
今日も小さな幸せを噛み締めた
去年の秋に植え付けた玉ねぎの収穫を
終えた事だ…
馬鹿らしい……かも知れない
植えたんだから、当たり前に育ち立派な
玉ねぎになる……と。
しかし、案外そうでもない
半年以上の時間の中では玉ねぎにも
アクシデントが起こったり、私自身に
だって何が起こるかわからない訳で…
夜な夜な、貯蔵する為にこれまた手間を 掛けながら、自然と言葉が出た
「わずか1本の細いネギだったのに
アナタ(玉ねぎ)たちは凄いね〜立派だわ」
1人そんな言葉を発しながら、何故だが
気持ちがホッコリして幸せを感じられた
目に見えないエネルギーに包まれ生かされている…それが今の私。
今度は、私が「そっと包み込んで」
まわりに小さな幸せの種をまきたい…
変わらない日常を繰り返し
今日も朝を迎えた…
皆、ジャネーの法則…と言う現象を
知っているだろうか…
生きた時間に比例して時間の感じ方が
変わる現象だ
例えば、幼子は1日がとっても長く感じ
大人は老化と共にあっと言う間に1日が過ぎる
何故、こうも変わるのか…?
簡潔に1つ言うと、好奇心と向上心が
段々と無くなり、ただ日常に流されて
生きるようになる
だから、一言で言うならばワクワクが
無くなってしまった結果みたいだ
これも当たり前と言えば当たり前か…
体力、知力、1日1日と上がりピークを
迎え、その先は緩やかに下っていく
けれど唯一わかる事は、日々の経験の
中から確実に忍耐と知恵を得ている事
魂だけは生きている限り成長を
止める事はない…
だから、自分自身の奥底にある
命の輝きだけは、今日もキラキラと
まばゆい光を放ち「昨日と違う私」を
作り上げていく…
昨夜は酷い雨だった…
家庭菜園の野菜たちは
ちょっと降りすぎた雨に
一晩中打たれながらも元気だ
一転、今日はいい天気だ…
朝陽に照らされ一気にぐんと
背丈を伸ばしている
日照りが続いても、大雨が続いても
文句も言わず凛と立って一夏を生きる
様は、たくましさと神々しささえ感じる
そして、小さな虫たちは時には悪さも
するが、あちこちを自由に移動し
花粉を運び、野菜や果樹に立派な
実を付ける為の最強のボランティアたちだ
「沢山雨が降ったね…頑張ったね
ありがとう」
独り言みたいに、ふと口をついて
誰にともなく感謝の言葉があふれる
1日中ずっと自然を眺めながら座って
過ごせたら幸せだろうなぁ…
朝陽(Sunrise)を浴びながら、地表では点ほどの存在である私も、ゆっくりと1日の流れに身を任せ今日も生きていく…