宝物……
なんだろう?
「お前が俺の宝物だよ」
………そんな葉の浮くセリフも
人生一度も言われた覚えはない
何か大切な宝物を、しっかりと
しまって、すでに記憶から消えた
経験ならあるww
絶対に無くしたくない……
そう願っても、いずれは目の前から
消えてなくなるだろう
それが、形があるにしろ無きにしろ…
だから、あまり執着心を持たず
さらっと生きていければいい
今の人生が終わる時に
「案外楽しかったんじゃないかな
私の人生…」
なんて、笑っていられたら
きっと、気づかぬ間に沢山の
宝物を貰っていたという事なんだろう
我が家には高さが50cm位の
キャンドルがある
これは、私が結婚式を挙げた時の
記念のキャンドルになる
上から1…2…と始まり最後は25 で
銀婚式になるように作られている
毎年火をつけて、灯りをともして
結婚記念日を2人でお祝いする
……なんて、そんな使い方をする
しかし、残念ながらキャンドルに
火をつけた事はない。
とうの昔に25年も過ぎた…
現実は、忙しく時間に追われて
キャンドルどころではなかった
だから、今も押入れの隅にキチンと
箱に入ったキャンドルが
「ここに居るぞ!」と自己主張して
鎮座している…
ピンクだった箱は随分と色褪せた
けれど、ここに来て私はこの巨大な
キャンドルに多大な期待を寄せている
そう!災害時の我が家の救世主に
なる事は間違いない
数日は。間違いなく活躍するだろう
本音は、もっともっと箱がボロボロに
なっても、火をつけた事のない
新品のキャンドルのままであってほしい
たくさんの思い出と言えば…
良い事も、悪い事も、それは
毎日、毎日、と日々の積み重ねで
今、この時を生きているのだから
過ぎ去った時間を振り返れば
全てが思い出の上に出来上がっている
…と言っても過言ではないかも知れない
その中から、自分に対してインパクトが
あった出来事は誰しも持っているだろうが
この短い文章の中で、何か1つを選べと
言われても……これは正直難しい。
物心ついた幼い頃から今までの時間を
目を閉じて思い出してみると、
どれもこれも鮮明に浮かびあがって
顔がニヤけてみたり、ため息をついたり
時には、涙を浮かべてみたり…
本当に、なに1つとして無駄な経験は
なかったなぁ…
改めてそう感じるばかり
明日からもまた、大切な思い出を
重ねながら1日、1日を大切に生きて
いきたいと思う…
暑い…
なんで、12月前になって
窓開けてんだろう…
「冬になったら」
おでん…お鍋…とあったかい
食事を家族で囲むのが常だが
こんなにあったかいとおでんなんて
いつになるやら…
それでも、知り合いから柚子を
沢山頂いたので、今日は柚子を
一生懸命に絞って柚子酢にした
後は、時期物の柚子味噌…
まずまず、こんな所から冬支度
異常気象とは言ったもんだが
我が家にいる、10年になるクサガメは
あまりの異常気象に閉口している
12月になれば本格冬眠だが
この暑さで、彼(亀)は上手に冬眠し
来春を迎えられるだろうか…
今は、その事が心配だ。
家族間で「はなればなれ」になる
…と言えば結婚を除けば、次は
子供たちの独り立ちだろうか…
2人の娘たちは、社会人になったと
同時に家を出た…いや…出した。
次女は、2人目と言う事もあり
お互いにあっさりしたもんで…
しかし、長女の時は初めての子を
手放す…だから気持ちが違った。
私自身は、母にハッパを掛けられて
家を出たから「戻る場所はない」と
最後の言葉が頭から離れなかった
美容師として一人前になるまでは
絶対に辞めるな…って事だ。
でっ…実は、娘も同職を選んだ
だから、私は決めていた…
「私も母と同じ厳しい言葉で送り出そう」
しかし……今、目の前から居なくなる
娘を目の当たりにすると…
「あなたね……頑張りなさいよ」
そう言うのが精一杯だった…
感情が込み上げてきて声も震えた
娘を見送った後、私はつくづく
実母の偉大さを感じた
「きっと、寂しいし辛かっただろう」
なのに、顔色ひとつ変えず
厳しい口調で、私(娘)を送り出した
母を、今更ながら本当に尊敬する