NoName

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8/25/2025, 3:34:13 PM


怖がって、ねぇ
ベッドの上

深夜徘徊の気持ちのする
音楽で心塞いでんの、なぁ

幽体離脱した透明標本が
neon tokyo

ふらり
踊り出す

8/20/2025, 12:58:12 PM


重ね重ね

削除し過ぎて
転生し損なった あたしは。

8/12/2025, 12:38:42 PM

夏休みに本を借りにくる酔狂な学生など
じぶんくらいだろうと思っていたあの日

夏のおわりを口遊みながら階段を駆け上がって
古い木製のドアを開けようとしたら
後ろから生えてきた腕が先に開いた

驚いて振り向こうとしたら
やめておいてくれる?と頭上から声がする

揶揄うような穏やかな声
柑橘シャーベットの匂い

その歌は反戦歌だって知ってる?
って前にあたしに話しかけたあの声だ

まだ成仏してないんですか?と思いながら
今度は何の本の話がしたくて出てきました?と
前を向いたまま本棚をうろうろ

この本かな、と
本棚から引き抜いた文庫本に
ベタですね と笑う

彼がスパークルを歌いはじめる
(夢と知りせば覚めざらましを)




8/10/2025, 4:52:27 PM

(わんわんわんわん!)

この、小さな箱で
溺れそうになって


(わんわんわんわん!!)


身体ごと引き上げられた孤独が
警報のように喚いてる

8/9/2025, 2:01:13 PM

目を閉じる
言葉ではないそれに
安堵する

傷付けたり
嫌われたり

言葉が上手く使えなくて
見えないあなたになりたかったの
誰かを撫でる無声音のような

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