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7/24/2023, 4:17:33 AM

願う。
大切な人が、遠い場所で穏やかに過ごしていることを。
小鳥が舞い、風が踊り、空が輝き、豊かに花咲く所で、幸せに暮らしていることを。
祈る。
大事な人が、前を向いて一歩一歩進んでいけることを。
どれほど辛く苦しい道でも、生きて生きて生き延びて、幸せを掴んでくれることを。
どうか、穏やかに。
どうか、生きて。
どうか、幸せに。

7/21/2023, 3:33:02 AM

名前を呼んで。私の名前を呼んで。
あなたの声とトーンで呼ばれたら、胸が掴まれるの。苦しいの。でも、泣きたいくらい嬉しいの。
私があなたの名前を呼べない代わりに、たくさんたくさん私の名前を呼んでほしいの。私、その度にたくさんたくさんあなたに笑いかけるから。
そしていつか終わりが来たら、あなたの名前を呼んでみてもいいですか?

7/20/2023, 1:46:13 AM

私の視線の、真ん中に人を映しても、目から涙が溢れてしまうの。だから辛くて辛くてたまらないの。
でも、私を視線の真ん中に映してくれる人は現れないの。だから寂しくて寂しくてたまらないの。
私は決めたの。もう人を私の視線の真ん中に映すのはやめようと。
もし、映したくなった人ができたら…せめて端っこに、そっと映すわ。

7/19/2023, 6:13:39 AM

小学校の時、私だけ皆んなと遊んで苦しい顔をしていた。
中学校の時、私だけお弁当を一緒に食べる友達がいなかった。
高校の時、私だけ移動教室で一緒に行ける友達がいなかった。
不幸自慢ではないけど、こんなに嬉しくない特別は初めてだった。
生きるって、難しいのね。

7/18/2023, 6:23:23 AM

ガタンっと椅子が倒れ、机がずれる。周囲できゃあっと女子達の悲鳴が上がる。
目の前にいるあいつは、腰を抜かして地面に座り込んでいた。
自分の顔の真横に振り上げた拳は、ふるふると震えている。
「何だよ?!」
たった一人きりの親友が、5年前にいじめが原因で自殺した。加害者のあいつは先程、よりにもよって自慢気にそれを話していたのだ。あいつが悪い、だから俺はせーさいを与えた、その結果自殺したから自業自得だと。
許せなかった。自分の中の全てが、怒りで染まった。
でもいざ殴ろうとした時、親友が自殺する瞬間を思い出したのだ。
遠いあの日、俺が見かけた時あいつは既に、窓枠に足をかけていた。必死に止めた。だけどあいつは泣き笑いみたいな顔をして言ったのだ。
「ごめん。俺、このままじゃ、全部が憎くて仕方なくなる。俺、いじめたやつを殴っちまったんだ」
そんな気持ちになるのは当たり前だ、お前は悪くないと言い募っても、あいつには届かなかった。
「ごめん。俺、お前の前では、優しくいたいんだ」
そう言って、ひらりと飛び降りていった。
あいつは憎くても優しくいたいって苦しんでたんだよな。拳を振りかざした時そう思ったら、何故だか殴るに殴れなくて、代わりに涙がぼろぼろ溢れてきた。年甲斐もなく、幼子のように泣き崩れてしまった。

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