3/12/2023, 8:53:39 AM
〝平穏な日常〟
朝起きて当たり前に言う
おはようも
何気なく食べる暖かなご飯の前に言う
いただきますやごちそうさまも
ふとすれ違いざまに言う
こんにちはやこんばんはも
また明日を告げるため寝る前に言う
おやすみも
平穏な日常があるからこそ
伝えられるもので
平穏な日常が当たり前じゃないことを
知るからこそ
大切だと気付かされるものだ
だから明日もまた何気ない挨拶を
口に出す
12/11/2022, 10:51:10 AM
〝何でもないふり〟
いつからだなんて覚えてない
いつからだって関係ない
知ってしまったからには
引き返せない
ただただそこにいるだけで
みんなみんな共犯者
例外なんてひとつもない
なんでもないふり
知らんぷり
協調性なんてないくせに
こんなことだけは息ぴったり
ほら僕が口を閉じれば
何も変わらない毎日が来る
10/6/2022, 2:17:49 PM
〝過ぎた日を想う〟
あたたかな陽の光が
窓を通り越し私の元へ
朝の訪れを教えてくれる
寝ぼけ眼を擦りながら
まるで誘われるように窓へと手を伸ばした
温もりを与える太陽に反して
開けた窓から流れる風は
どこか鋭くこの身を冷ます
こんな時はむしろ
君と過ごした暖かな日々を思い出す
あの時は君と未来ばかりを想ったのに
寒さに慣れてしまった私は
過ぎた日ばかりを想い続けている
10/6/2022, 11:35:41 AM
〝星座〟
ふらふらと
ゆらゆらと
波にさらわれる海月のように
当てどもなく歩みを進める
何も見ないように
少しでも見られないように
足の先ばかりを視界に入れる
できるだけ静かな方へ
喧騒から逃れるように
主張の激しい光を避けるように
ただただ歩みを進める
静寂が辺りを包み
穏やかな闇が蔓延り
そしてようやく足を止めた
温く淀んだ息を深く深く吐き
研ぎ澄まされた冷えた空気を肺に入れる
そしてようやく自然と空を見上げることが出来た
そこには暗闇に身を委ねて
やっと見つけらるようなと
ても小さな星々や
あまたの伝説を伝える
星座を形づくる星々達が
ただ静かに見下ろしていた