#10 「どうして」
𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄
やりたくない事のために汗水垂らして身体を壊して苦労を吐いて、
曖昧になった自分の存在価値を疑って、
嫌われることを恐れた結果嫌われて、
誰かや何かのせいにして、憎んで、
苦労を美徳とすることで、やっと自尊心が保たれる。
やり場のない感情や見たくない古傷の口を必死に抑えて、代わりにエゴが口を出す。
やりたいことをやるための行動を悪しとして、社会や常識を盾に、今までの自分を守る。
一時的な安心が、甘い達成感が、
満たされない今や未来を、不安で満たしていく。
「怖い」を動機に自分を壊す。
守り方なんて知らない。あなたのこともよく分からない。
それでも守りたい。
そんな不器用で憎らしい、素直で健気な、
あなたを守らんとするエゴの矛と盾
傷には敏感で、あなたには鈍感な矛と盾
あなたがあなたを見つけて、取説を渡すまで。
#9 「誰よりも」
𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄
僕よりも充実した誰かをみて、自分の存在価値を見失った。
見えたところで、どうせ不細工だよ。
おにぎりかパンかで迷って、なにも選べなかった。
より肝心な時ほど聴こえない。聴きたくない。
職場の上司にあてられて、僕の心は砕け散った。
ワレモノ。取り扱いは慎重にして欲しい。
醜態を周囲にさらして、自分の浅はかさを咀嚼した。
最高に不味かった。もう味わいたくはない。
知人Aの自慢話を、延々と聞かされ続けた。
鼻につくそれを嗅がなくてもいいように、必死に穴を塞いだ。無駄だった。
泣きたくなった。
この広い海原に、簡単に沈む僕の船はまるで役に立たない。
恥ずかしくなった。
出来損ないで頭の足らないどこかの誰かが
それが僕自身であることが。
つい微笑みたくなった。
優れた図工作品に並ぶ、不格好で不器用な一級品に。
誇らしくなった。
ここで人間を全うするどこかの誰かが
それが僕自身であることが。
誰よりも自分が大嫌いで
誰よりも自分が大好きな、
そんな自分が大嫌いで憎いけど
そんな自分が大好きで愛おしい。
#8 「この世界は」
𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄
誰かが亡くなった。
誰かが産まれた。
誰かが死んだ。
誰かが生きた。
誰かが泣いた。
誰かが笑った。
誰かが喜んだ。
誰かが悲しんだ。
誰かが見捨てた。
誰かが手を差し伸べた。
誰かが起きた。
誰かが寝た。
誰かが食べた。
誰かが吐いた。
誰かが傷ついた。
誰かが傷つけた。
誰かが
誰かが
僕が
私が
貴方が
#7 「どうして」
𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄
ボツ
#6 「夢をみてたい」
𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄
とある勇者は、世界の魔王に敗北した。
唯一の希望は、普遍の絶望へと変貌した。
とある母親は、最愛の息子を殺した。
無償の愛情は、見返りの憎悪へと変遷した。
とある貴婦人は、地位を失った。
満たされた欲望は、渇いた慨嘆へと顛落した。
……
…
夢を
そんな夢をみた気がした。
今もまだ、そんな夢をみている気がする。
ユメをみてたい
気がした。
 ̄ ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄。
とある自分は