#5 「ずっとこのまま」
𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄
目が覚めて、また眠って、起きて。
洗面所までの距離は数メートルなのに、僕の体は言うことを聞かない。
そのまま布団の中で過ごして
あったかい。
でも僕はそんなことすら感じてはいけない気がして。そんなことを思ったって、言うことを聞いてくれない体も、あったかいという事実も変わりはしないのに。
少しでもネガティブを取り入れないと僕の存在意義がなくなってしまう気がして。
そんなどうしようもないことを考えなくちゃいけない。
そんな自分が気持ち悪くて仕方がなくて。
今日も精一杯、生産性のないことを考えた。考えて考えて考えた。
動きもしないこの体も意思も、昨日と何も変わらない。
今日も精一杯、地球滅亡に貢献した。
二酸化炭素を排出して、鼻をかんだティッシュと、ほんの少しの排泄物をこの世界に残した。
誰がこんな僕を好いてくれようか。だから寂しいなんて思っちゃいけない。
甘えたいとか。
そう思いつつ、この環境にどっぷり甘えているのはどこのどいつサマだろうか。
相反するこいつが、異常に不快で
心地よくて。
誰がこんな僕を好いてくれようか。
そんなことは、どっかの誰かサマが一番よく分かってるくせに。
そんな自分が、そんな自分のことが
世界で一番大好きなくせに。
優劣と順番と、なんてどこにもないけど、
そんな自己中心的な自分の賞味期限は、そう長くは持たないだろうけど、
まだ無くなりそうにないこの味を、啜り尽くしてやろうと思った。
♯4 「突然の君の訪問。」
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何も無い。
家具も家電も、カーペットも窓も。
ただ白いばかりで、ただそこにぼくが居るだけで。
することが無い。
じゃんけんかあやとりか、指スマでもしてみようか。
……。
──────。
分からない。
思い出せない。
吐き出したい。
どうか否定しないで。
怖かった。
「 。」
誰かが、ただそこに居た。
「───!」
「───!!」
騒がしさに目を覚ます。
白い天井に白いベッド。そして点滴。
ああ、そっか
おはよう。
ありがとう。
お別れを
♯3 「目が覚めるまでに」
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友達ができました。
とても気が合います。ワタシのことを肯定してくれます。話していてすごく楽しい。
なんだかとっても嬉しくなりました。
家族とも円満です。
やさしい両親に、かっこいいお兄ちゃん、そしてかわい妹もいます。
いつも笑顔の絶えない、円満な家族にほっこりします。
ついに恋人ができました。
こんなワタシのことを褒めてくれるし、包み込んでくれるようなやさしさがあります。
一緒にいて安心する、そんな人です。
ワタシは今、とっても幸せです。
私ほどに充実した者はいないのではないかと、そう思うほどに、とっても幸せです。
────酷く荒れた部屋でただ一人
醜い誰かが、そう呟いたのでした。
♯2 「明日、もし晴れたら」
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8月の空の下。重い足取りで地面をける。
噴き出る汗をどうにかしたくて、でも何も思い浮かばなくて。
啼いた蝉に「此処から出ていけ」と言われた気がして、蒸した空気が「息をするな」と言っているみたいで。
泣きたくなった。そのまま死んでしまいたくなった。
こんな約束のせいで、夏が嫌いになりそうだ。
雑木林の中。重い足取りで地面をける。
少し開けた場所。
目的地に着く。
────────あぁ
こんなヤクソクのせイで。
炎天下。
煩い蝉を背後に、ボクはただ
♯1 テーマ 「友情」
小さい頃たくさん遊んだあの子とは、もう疎遠になってしまったけど、
小さい頃全く話さなかったあの子とは、最近になって
よく話すようになった。
「ずっとなかよし!」と誓ったあの子とは、簡単に喧嘩離れをしてしまったけど、
たまに喧嘩をしてしまうあの子とは、なんやかんやで仲がいい。
「真の友情」とかよく分からないけど、こんなもんだと思っている。
こんなもん だけど、これがいい。