ミキミヤ

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6/14/2025, 9:49:29 AM

君だけのメロディ 後日書きます

6/12/2025, 8:05:38 AM

雨音に包まれて 後日書きます

6/11/2025, 8:26:46 AM

美しい 後日書きます

6/9/2025, 5:23:20 AM

【君と歩いた道】

紫陽花が美しい遊歩道をひとりで歩く。ここは、君と歩いた道だ。
初めて君とここを歩いた日、僕は初めてのふたりきりで話すシチュエーションにドキドキしっぱなしで、紫陽花の美しさを味わう余裕なんてなかった。
2年目の僕は、その頃よりは少し余裕が生まれて、紫陽花の美しさも、それを見て笑う君の笑顔の眩しさも、しっかり目にうつしていられた。
それから毎年、紫陽花が美しい季節になると、僕と君はこの道を訪れた。この道には、数十年分の君との思い出が重なっている。
昨年、君を亡くして、初めての紫陽花の季節。ひとりで歩く道には寂しさもあったけれど、この場所に折り重なった君との思い出が、落ち込みそうになる僕の心を優しく掬い上げてくれた。

今、改めて、君へ。たくさんの思い出をありがとう。これからも君を愛してる。



【夢見る少女のように】

なんだか最近、世の中全体が暗い感じがする。
物価が上がって生活は苦しいし、人手不足で仕事は忙しいし、幸せを実感する瞬間が前より減っちゃったような。このままじゃ、未来はどんどん暗くなっていきそうな気がする。

夢見る少女のように、ただ純粋に明るい未来を思い描けたらよかったのに。

そう思いながら、布団の中で目を閉じる。いろんな不安が押し寄せるけど、せめて夢の中では幸せでいたいなあ、なんて思いながら、私は、夜の闇へと意識をゆるゆる溶かしていった。

6/7/2025, 8:43:22 AM

「さあ行こう」と僕の手を引いて、君が連れ出してくれた世界は眩しかった。独りで殻にこもって丸まっていた僕に、その世界は最初眩しすぎて、躓いてしまうこともあったけれど、その度に君は僕に寄り添って励まして、僕を立ち上がらせてくれた。
そんな君はある日、僕に背を向けてしまった。君は「お前が嫌いになった」って言ったけれど、僕はその言葉を信じられなかった。信じたくなかった。でも、信じたくない心とは裏腹に、僕の体は固まって、君へ手を伸ばすことはできなかった。

それから1年。共通の友人から、君が遠くに旅立ってしまうという知らせを聞いた。もう会うことはできないかもしれないとも。
君と離れてからずっと、頭の何処かで君のことを考えていた僕は、耐えきれずに駆け出した。もう君に会えないなら、最後に一度だけ会いたかった。何を話すかなんて何も考えないまま、体が先に動き出していた。
そうして、旅立つ君の前に立った僕に、君は子どもみたいに泣きながら、本当のことを告げてくれた。「お前を嫌いになりたいくらい好きでつらかった」と。
僕らはきつく抱き合って、2人で泣いた。

君が旅立つことを僕は止められなくて、君もその選択を変えることはなくて、僕らはまた離れることになった。
でも、あの時君に「嫌い」と言われた時とはもう違う。
君は僕を想ってくれてる。それが頭の中にあるだけで、僕の心はあたたかかった。

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