雨が上がって傘を閉じると、
横断歩道の向こう側に心惹かれる人がいた。

僕は思わず、呼吸を一瞬忘れ、
ひたすら君のことを見つめていた。

信号が青になるまでに僕は勇気を固め
君の方へ歩き出した。

この時が、僕の人生最大の恋のはじまりになった。

｢雨上がり｣

｢勝ち負けなんて｣

その勝負に負けたからって
人生負けてない。

輪廻転生、人は必ず、何度も生まれ変わる

僕の生命も、きっと


｢まだ続く物語｣

｢渡り鳥｣

命懸けで次の住処へ一直線に飛んでゆく
渡り鳥は、きっと強いんだろうな。
その分水の上では、思う存分休んでね。

君と朝まで過ごす日、
僕は必ず君の髪を乾かす。

次の日の朝、君は嬉しそうに自分の髪を撫でていた。

その姿がいとおしくて、
だいすきだった。

君は髪を乾かすのがだいきらいで、
僕が髪を乾かす日だけ、さらさらしている髪。
いとおしくて、だいすきだった。
僕のひとつの存在意義だった。

｢さらさら｣