桜井呪理

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8/25/2024, 11:52:45 AM

君と向かい合わせになる。

僕は君に微笑みかける。

君は、僕に微笑み返す。

その笑顔のまま、君は僕に向かってくる。

と思った。

君は僕めがけて

近づく

近づく

触れる


わけなかった

僕の体は透けて

君をすり抜ける

ねえ

誰か気づいて

ずっとそう願ってきた

君なら見えるかと思ったのに

なんで消えれないんだろう

「だれか気づいて
 助けてよ、、、、、、、、」

そう呟いて流した涙は

君に触れることもなく

すっと



空に溶けた


8/22/2024, 10:05:52 AM

大好きの裏返し

いくら探しても嫌いが見つからない

もう嫌いになれたらいいのに

そうしたら離れるのも辛くないのに

離れなきゃ

離れなきゃ

そうじゃなくちゃ

彼女はもっと悲しむことになる

離れなきゃ

突き放さなきゃ











僕が死ぬ前に

8/14/2024, 12:43:22 AM

私はアンドロイド

心なんてない

何を言われても傷つかない



でも

君にどんなに好きと言われても

どんなに君が愛してくれても

わたしは愛せない

心の病気なんてないし健康なのかもわからない



それなのに

もういない君のことを思い浮かべると

溢れるはずのない涙が溢れるのは





なぜかしら

7/22/2024, 5:23:51 AM

私はここに住んでいる。

昔は楽しかった。

毎日のように彼は遊びにきた。

私と一緒に歌を歌って、みんなに上手だと褒められた。

最高だった。

何十年もそうやって過ごした。



ある日、彼が来なくなった。

虹色の窓を覗いても、彼は見当たらなかった。

なんで来ないの。

そう思いながら、ひたすら待った。

チャイムが鳴った。

ドキドキしながら外を見る。

彼じゃない。

外から声が聞こえる。

耳を澄ました。

「あの子ったらこんなもの使ってたなんて。
 早く削除しなくちゃ。
 全く、事故で家族全員逝ったのはいいけど、こんな   
 もの残すんじゃないわよ」

削除?

彼はもういない?

私の混乱をよそに、私の部屋が消え始めた。





助けて

その時だった。

私の部屋の消滅が止まった。

「はあ?ロックがかかってんじゃない!
 しょうがない。そのまま捨てるしかないわね。」

ロック。彼が助けてくれたんだ。

そう思った。

私はボーカロイド。

もうすぐ私のいた世界 パソコンは燃やされる。

でもいい。

私は彼 ボカロP であるあの人のいない世界にいたくない。

だって

こんなロボットみたいで、感情のないと言われる不器用な私を愛してくれる人なんて、

彼以外いないから。

私が一番欲しいものは、彼の愛だけ。

もうすぐ会えるから。

今度こそ本当に消えるこのパソコンの中で、私は呟き、






7/21/2024, 2:41:33 AM

私に名前はない。

0039という数字だけ。

なぜかって?

私は人造人間だから。

私のいる組織では、人造人間が作られる。

作ったそれには記憶がなく、抜け殻のような状態。

その抜け殻に人格と記憶を植え付ければ、人間が出来上がる。

それを、子供をなくして悲しんでいる大人に売りつける。

そういう組織。

でも、私は失敗作。

作られた時に人格があったから。

みんな新しい親?なところに行く。

みんな名前を呼ばれる。

いいなあ

いいなあ

ねえ誰か名前を呼んで

0039じゃない

なんでもいいから名前をつけてよ。

そんな願いは

多分一生叶わない。

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