匿名。

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2/26/2024, 10:38:07 AM

「ねえ、君は今、何を考えてるの?」

「何も」

「ふうん。」


彼は何を考えているのか、全くと言って良い程分からない。

何処か遠くを見たと思えば、ふらっとその場からいなくなるし、感情も生まれた時に置いてきたとでも言うように、何時も真顔で。

…好きな人には笑って欲しい。勿論、笑わせられるよう努力はしているが、やはり真顔のまま。


「私はね、君といれて嬉しいよ。」

「…そう」

「反応うすー笑 まあ、そういう所も好きだけど」


すると彼はバッとこちらを向いて顔を赤くしている。


「え、や、見ないで」

「それは"照れる"って感情だねえ。一つ感情を知れたじゃん。やったね!」


そう言うと、彼はふはっと吹き出して、


「何それ、僕に感情が無いとでも?」


勘違いされちゃあ困るなあ、と言う。
勘違い…?何それ。何時も真顔なんだもの。そう思うに決まってるじゃない。


「…逆にあるの?」

「あるさ。だって君が好きなんだもの」


と言って私の両頬を大きい手で包む。


「僕と付き合ってくれる?」

「…喜んで」


私はそう答えた。
だって、好きな人にそんな真剣な眼差しで言われたら、断れないじゃない。











    ───────フィクション───────

2/10/2024, 6:12:07 AM

色とりどりの花々と


花の匂いに包まれて


スカートふわりと弾ませる。


そんな君に


花束を。





題名:花束

1/10/2024, 5:32:15 AM

三日月




その時は朝の3時程で、私が寝室に行くと、 ベランダの窓に何かが反射している。

白でもない。黄色でもない。唯、綺麗で明るいオレンジ色の三日月だった。

私は気になって、ベランダに行く。

写真を撮りたくなる程の綺麗さだった。

こんなに綺麗な三日月を見た事がなかったから、 涙が出てきそうになった。


生きていれば、こんなにも美しいものが見れる。

そう考えさせてくれた三日月の形や色は、一生忘れないだろう。






        ───────実話───────

11/28/2023, 8:46:08 AM






たくさんの愛情をもらい、与える。

大人になったら私がやりたいことの一つだ。

沢山の"愛"を知ってもらいたいから。

11/20/2023, 2:22:39 AM

キャンドル




 少し早めだがそろそろクリスマスということもあり、家に色々と飾っていく。
クリスマスツリーやリース、小さいサンタさんやトナカイの飾り物、雰囲気作りのためにLEDライトやスノードームまで買った。

一応これで全てのはずが、何か足りない...


 何かないかと街に出て小物屋さんを見る。


「無いか...諦めようかな。」

と、私はぽつりと呟いた。


 そんな私に「私はここにいるよ」と言っているようなひとつのキャンドルがあった。

そのキャンドルはクリスマスに相応しい、美しく、そしてどこか儚く、雪を連想させるキャンドルだった。

 ついつい見惚れてしまい長居していると、店員さんに少し引かれてしまった。
まあ、買うからいいか。


「すいません、これお願いします。」

と言い、レジに出す。キャンドルにしては高かったが、そのくらいの価値があるのだろうと思った。

「あれ...こんな品うちにあったっけ?」

と店員さんが小さく呟いた。
新しく仕入れたもの?それとも、私の為に出てきてくれたのかな?
と変な妄想をしながらも私はキャンドルを家に持ち帰った。


 キャンドルを飾ってみると、足りなかったものが付け足されてとても満足した。


  今年のクリスマスも、充分楽しめそうです。






    ───────フィクション───────

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