あなたとわたし
あなたと私は仕草も言動も考えることも全て違う。
けれどあなたといると落ち着くの。
あなたとわたしは正反対。
けれどあなたのおかげで強くなれたの。
柔らかい雨
「天気予報じゃ一日中晴れだったのに〜!」
そう独り言を言う。
私は今日傘を持ってきていなかった。学校で雨宿りをして弱くなったら帰ろう、と思っていた。
けれどその時、彼が私の独り言を聞いたのか
「傘...入る?」
と言った。
彼は私の好きな人だった。
嬉しさと同時に罪悪感もあり一瞬迷ったが、風邪をひいて彼に会えなくなることが嫌だったし、相合傘が出来る機会は今回しかないと思ったので入れてもらうことにした。
「じゃあお言葉に甘えて...ごめんね。ありがとう」
そう言い彼の傘に入らせてもらった。
帰っていると、彼が突然私に
「聞きたいことがあるんだけど。いいかな...?」
と言った。
好きな人からのお願いだし、聞かないとね
「うん、いいよ」
「あのさ...××ちゃんって好きなタイプなんだと
思う?あと彼氏とかいるのかなって思って...」
「明日、全部聞いとく!」
「ごめん!ありがとう!」
ああ、私じゃないんだ。期待した私が馬鹿みたい。
「あ!私の家すぐそこだから、またね!傘ありがとう」
彼の口から言葉が出る前に私はその場から去った。
その時、ちょうど雨が弱くなった。
私は、柔らかい雨に打たれながら涙を流した。
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哀愁をそそる
学校の帰り道。
夕焼けに照らされ1人ぽつんと歩くこの道。
もう冬に近付いてきて、風が吹く度に葉が落ち、辺りを見渡しては枯れ木が並んでいる。
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毎日のように辺りを見渡すあの背の低い少女の影は、哀愁をそそっている。
眠りにつく前に
オルゴールのネジをそっと回す。
その音色は優しく、私を夢の中へと誘う。
眠りにつく前に私は、
オルゴールの暖かい音色に包まれる。
永遠に
「私、あなたの隣に永遠にいるからね!
覚悟しといてよ〜?笑」
そんなことを言った彼女は、昨日屋上から飛び降りた。
「美しい蝶のように飛び降りて──────」
飛び降りの瞬間を見た生徒はニュースでそう言った。
人の死がそんなにも美しいの?私には理解が出来ない。どうかしてるわ。
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なんであなたが先に天使になってんのよ笑
"最期も一緒"って言ったの、あなたの方でしょう?
これだから人間の「永遠に」って言葉は信じられないの。
けれど、「永遠に」を唯一信じれたのはあなただけだった。
私の隣に「永遠に」いるって約束したよね?
あなたみたいに美しくはないかもだけど。私も今、そっちに行くから。
私があなたのその約束、叶えてあげる─────
これで永遠に一緒にいられるでしょう?
───────フィクション───────