匿名。

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10/30/2023, 2:26:34 PM

懐かしく思うこと




6、7年ほど前かな。
ばあちゃん家で大晦日の前だったから大掃除をしたとき。


私がピアノのコンセントを引っ張ろうとしたら火花が散って、指が真っ黒になって火傷したなあ…笑

私は泣きわめいて、ばあちゃんが水道まで連れて行ってくれて。指に水を当てて冷やしてくれて。
ばあちゃん
「大丈夫だよ」
って言ってくれたよね。


ああ、懐かしい。






ねえばあちゃん。なんで逝っちゃったの?

ばあちゃんは私と会う度に痩せこけていったよね。私が最後に聞いた言葉は、病院で面会をした日の
「ばいばい」
だったよ。

ねえどうして?長生きするって約束したでしょう?


私の誕生日は9月19日だよ。
ばあちゃんは9月20日に亡くなったね。
ありがとう。私の誕生日、祝ってくれたんだよね。私絶対ばあちゃんのこと忘れないからね。
行ける時はばあちゃんのお家とお墓に行って、線香立ててお供え物もちゃんと置いていくよ。



      これがばあちゃんと私の
          約束"
          だからね。



私が約束を破ったらバチを当ててくれる?笑
でもばあちゃんのことだからしない、っていうか、できないかなあ。



これが私の懐かしい思い出です。




        ───────実話───────

10/29/2023, 11:09:28 AM

もう一つの物語



もう一つの物語ってなんだろう。
小説や人生において、物語は一つしかない。


私はずっとそう思ってる。

けれどこれは私がそう"決めつけている"だけなのかもしれない。

人生は何があるか分からないものだ。

私はまだ人生を半分も生きていないから、今から人生が終わるまで生きていくうちに
もう一つの物語が見つかるのかもしれない────

10/28/2023, 1:10:27 PM

暗がりの中で



「くらいところはきらいなの!
 だっておばけがでるじゃない?
 しょーちゅーこうせいになっても、
 おとなになってもきらいだとおもうなあ」

『そんな小さい頃の日記を見ていた私。
 現在停電中の自分の家にいます。

 外では雷がゴロゴロ鳴っていて、
 停電してしまっているので友達にも
 連絡ができませんし
 何より一人暮らしなのです…
 どうしましょう…雷は大の苦手なんです!!!』

と、漫画のようにそう心の中でぶつぶつと言っていた。


ゴロゴロゴロピッカァァァァァァァァァン(※雷の効果音のつもり…)


「ひぇっ…!」


 誰か助けに来てくれないかな、なんてことを考えながら半べそをかいて1人部屋で小さな悲鳴をあげる。


ゴロゴロゴロォォォォォォォン(※雷の効果音のつもり…!!)

「ひぃぃっ…!うぅっ…」


もう限界。泣いてしまう。そんな時だった。


ピンポォォォォォォン(※インターホンのつもり…)


「え…こんな時に?誰…?────はい」

 扉を開けるとなんと私の好きな彼が目の前に。
私はびっくりして腰を抜かしてしまった。

 彼は「どうしても心配で何も持たずに来てしまった」と言った。

「ふふっ」

いつも真面目な彼がそんなこと言うなんて、面白くてついつい笑ってしまった。

「ごめん、真面目なあなたがそんなこと言うなんて
 面白くてさ」

変な意味で笑ったわけじゃないよって伝えたくて、 そう私は言った。


 彼の表情は暗くてよく見えない。でも、きっと優しい顔をしているんだろうな。
なんて思っていたその時────唇に何かが当たった。




そう、彼は暗がりの中で────私にキスをした。







     ──────フィクション───────

10/28/2023, 5:19:48 AM

紅茶の香り


 私は紅茶の香りが苦手で、母が淹れている紅茶の香りでいつも目が覚める。
いつも「紅茶はやめて。」と言うけれど、やっぱり母は
「紅茶の味も香りも大好きでやめられない!」
って。そう発言した母が少し面白くて、笑ってしまった。

母と話をして私は
「行ってきます!」
と言い、学校へ向かった。
母は家のドアから私の登校姿を見て、キラキラとした笑顔で
「行ってらっしゃい!」
と言ってくれた。私まで笑顔になった。
 今は亡き父も紅茶が大好きだったな、と思い出しながら電車に乗る。

 学校へ着くと、友達が
「ハッピーバスデー!」
と言ってくれた。ああ、そうだ、今日は私の誕生日だ。
「覚えててくれたんだ。ありがとう」
そう言い席に着く。

───────────────────────

 授業が終わり、放課後。友達とたわいもない話をしていると、電話があった。
私が小さい頃からよく通っている病院からだった。

「お母様が交通事故に遭いました。すぐに来てください。」

 私はすぐに病院に向かった。
でも私が向かった時にはもう遅かった。私の誕生日ケーキを買いに行った帰り、大型トラックに轢かれて亡くなった、とお医者様から聞いた。
 家に帰ってからは一晩中泣いた。そして一睡も出来ないまま朝を迎えた。

 母が朝、いつも淹れていた紅茶を飲んでみる。
やっぱり、私の口には紅茶は合わない。
けれどこの日から私は──────


紅茶の香りが大好きになった。






    ───────フィクション───────



追記(10/29)

みなさんこんにちは。10/28にこのアプリを入れました。
しょうもないものしか書けないですが…

あ、自己紹介が遅れました。
"匿名。"という名で活動させてもらっております。

これからもこの匿名。をどうぞよろしくお願い致します。