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5/5/2024, 2:42:44 PM

君と出逢って


生きてきた中で、会えて良かったと何度か言ってきた。

だが、人間が苦手な私は、本心からその言葉を言ったことがあるのか、甚だ疑問である。

少なくとも、その場では本心であるから、嘘ではない。

その後の人生に関わる決断の、後押しをしてくれた人だっている。

ただ、久方ぶりに会うとなると、恐ろしく億劫で緊張するのである。

そして会った後は、どっと疲れる。

そのような経験を何度もすると、果たして私は友人を、他者を大事にできているか不安になる。

私は実に自己中心的な人間であるから、余計、である。

君と出逢って良かった、幸せだ、と胸を張って伝えられる日は、いつか来るだろうか。

それまでには、随分と「成長」を要するだろう、と思わざるを得ない今日この頃である。

5/5/2024, 9:50:18 AM

耳を澄ますと


耳を澄ますと、風の音がする

山から風が吹きおりる音、海から陸に駆け上る音。

鳥の声、人の気配、船の警笛、電車の発車音を織り交ぜながら。

それが、家でも学校でも聞こえてくる。

いつかは、聞こえなくなるのだろうか。

そう思うと寂しくなる。

同時に、存外この土地が気に入っているのだと感じて、少々恥ずかしく思うのである。

どうやら自分は故郷から離れがたい人間のようだ、と。

せめて、居残り続けて「澱んだ」人間にはなりたくないものである。

4/25/2024, 9:20:11 AM

ルール


集団が争いなく過ごすために必要なものである。

しかしながら画一のものを定めるには、骨がおれる。

権力を生み出し、場合によっては不平等も発生する。

ルールさえあれば、と思うことも多々あるが、実際のところ、そんなに万能でもないモノのひとつだと感じる。

4/23/2024, 3:38:35 AM

たとえ間違いだったとしても


恐ろしく守りに入るタイプの人間がいる。

私である。

世の中は、挑戦 チャレンジ 失敗を恐れない勇気 といった言葉が転がり、賞賛する声が多い。

結構なことである。

しかし、現状維持を笑う声もある。

自分の生活を、プライドを、心を、守ることは否を突きつけられることだろうか。

「守り」の先に発展がなく、たとえ間違いだったとしても、それは「攻め」と異なる形で、前に向かっていると思うのである。

挑戦 チャレンジ 失敗を恐れない勇気 
繰り返すが、結構なことである。

しかし殊更に、「攻め」の姿勢を称賛する声には、疑義を申し立てたい「守り」の私である。

結局は、バランス が大切なのではなかろうか。

4/20/2024, 10:06:07 AM

何もいらない


なんて日は来るのだろうか。

いや、恐らく来ない。

人間は欲の塊、とはよく言ったものである。

生きている間は、腹は減るし眠くもなる。

全ての欲が消えるのは、きっと死んだときだ。

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