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8/4/2025, 3:49:37 PM

ただいま、夏。



盆が来る。

この時季には有給が取りやすい。
ご先祖さまさまである。

しかし、私の予定は生者との交流が圧倒的である。

ご先祖様には悪いが、
どうぞ子孫の姿を肴に暮らして欲しいものである。

ふだん、詰め込まれている電車から建物から
飛び出すのだ。

ただいま、夏。

きらきらしい夏休みの再演である。

10/2/2024, 12:55:16 AM

たそがれ


たそがれどき

彼の者は誰か、と尋ねるほどに暗くなりつつある

あの仄暗さは、人を不安にさせる、と思う

足元が見えない、自分という存在がぐらつく感覚

こうなると、かえって自分の中の思いは、ちっぽけなものだと思えてくる

たとえ、此処で溶けても、誰も気にしない
そう思えると、ふっと軽くなる

それを人は「たそがれる」と言うのかもしれない

如何せん厨二病ちっくな表現だが、息抜きとしては有効ではなかろうか。

8/27/2024, 1:04:52 PM

雨に佇む


ふとした瞬間に、何も感じなくなることがある。

力がストンと抜けた、あの感じである。

クラゲのように、ふわふわと意識が幽体離脱して、空を揺蕩う。

こんな時には、雨の中、ただ佇む。

雨の音、服に染み込む雨、濡れていく髪。

ここに自分が「ある」のだと、感じるようになる。

雨もなかなか悪くない、と思う次第である。

家に帰ったら、お風呂に入ろう。

8/21/2024, 1:48:41 PM

鳥のように


安直かもしれないが、飛べたら良い。

遠くまで自分で行けることが、何よりも魅力的である。

電車も車もいらない。

昨今、利用駅の履歴まで確認が可能なほど便利な社会において、身ひとつで飛んでいける。

それが、堪らなく羨ましいのである。

8/14/2024, 5:06:45 PM

自転車に乗って


自転車は、近頃、もっぱら交通手段のひとつである。

しかし、ペダルをこぐと、どこか冒険にでも出かけるワクワク感に駆られる。

たどり着くのは、決まって幼稚園か東屋である。

少々憂鬱であれば幼稚園、ワクワクが勝れば東屋である。

これまでの人生で最も自転車に乗っていたのは、幼少期。

自転車に乗ると、少々タイムスリップが出来る。

なんとも幸せな乗り物である。

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