【街の明かり】
最近は、夏が近づいてきて
街の明かりは、夜7時以降じゃないと点かないようになった。
夏が近づいて、日が沈むのが遅くなると、祖父はいつも『夏が近づいたな』と言った。
日が沈むのが遅いと、趣味が沢山できるから喜んでいるのだろうか?
そう思っていたけど、
ちょっと違うような気がした。
嬉しそうな顔をして言わずに、
何処か懐かしい顔をして言うのだ
どうもその様子が気になった
だけど、少し大人になったから分かる
夏が始まった風情が、
梅雨が明けて、
日焼け止めを塗って、
セミの鳴き声が聞こえて、
汗をかいて、
汗ふきシートを買って
嬉しさを感じるけど、終わりは悲しい
そんな夏が来たのだと、
街の明かりが点いていない街を
祖父と似たような顔をして見ている
【七夕】
今日は、七夕。
短冊に何をお願いしようか…
毎年迷うのに、今日は迷わなかったんだ
一人暮らしのつらさを知って、
親の苦労を知って
祖父母の元気さを知って
遠くにいるあの子達が悲しまないように
願うことは一つ
『私の家族が、健康で楽しく生活できますように』
一人の作者は、自分の幸福を願わず、他人の幸福を願った
この言葉がこの願いが
年に1度しか出会えない織姫と彦星に
届くのだろうか?
きっと届く
そう願っている
あれ?私の願いなんだっけ?
【風に身を任せて】
私は、風に身を任せ
風と共に去りぬ
【モンシロチョウ】
「ねぇねぇ、知っている?」
──何が?
「モンシロチョウってなんで白いか」
──それは、人間の目が紫外線を反射するから白く見えるんだよ
「……そうじゃないんだよ」
──はぁ…じゃあ、なんでモンシロチョウは白いの?
「それはね、みんなに幸せを運ぶためだよ」
──幸せ?
「そう。幸せ。」
──………
「白ってさ平和とか、やすらぎとか、幸せの色らしいよ!だから、モンシロチョウが白なのは、そういうこと。」
──ふぅーん。
これは、とある生物学者と
とある画家の
会話テープである
【一年後】
何していますか?
目標は達成しましたか?
目標のために今コツコツ頑張っているんだから
ちゃんと一年後も継続してね?
分かった?