自分が恋物語の主人公のようになるなんて、信じられなかった。
だって、顔は可愛くないし、スタイルだって良くない。
恋なんて、一生しないと思っていた。
……ううん。できないと思っていた。
でも、あなたが瞳に映るだけで、この小さな胸は破裂しそうなくらい高鳴ってしまう。
告白なんて、できるだろうか。
きっと、無理だろうな。
あなたは彼女に夢中だから。
風に身をまかせて飛んでいく。
どこまでも、遠くへ。
ここから離れたいわけじゃない。
ただ少し、飽きてしまったのかもしれない。
変わり映えのない景色に。
だから、私は飛んでいく。
誰かの肩が見つかるまで。
君と出逢って、もう三度目の春になる。
相変わらず外は花粉が舞って目は痒いし、鼻はずるずるだけど、君がそばにいてくれるから前ほど辛くない気がする。
君に会えるから外出するようになったし、人だってそんなに怖くなくなった。
君に会えなくなったら、僕はどうなるのだろう。
君がもし、男の人と歩いていたら──
僕はこの柱の影から出て、男を突き飛ばしてしまうのだろうか。
だって、君のそばにいてもいいのは僕だけだもの。
早く、僕に気づいてくれないかな。
君の目を見つめる。
すると、ぼくが、小さく、小さく、映っていた。
君が瞬きするたびに消えるぼく。
その間、瞳の中のぼくは一体どこへいくのだろう。
君の中に入り、君の一部になっているのだろうか。
うん、それはいい。
君の一部になれるならずっとずっと瞳の中に閉じ込めていてほしい。
それでも君は、ぼくを見てはいないのだろうけど。
キミに会いたくて、ボクは空を飛んで行く。
どんなに遠くても、夢の中ならひとっ飛びでキミの元いける。
瞬きしてる間に、ほら、もうついた。
キミはもう寝ている時間だろう。
本当はたくさんお話ししたいけど、でもいいんだ。
その寝顔を見られるだけで、ボクは幸せだから。
キミはどんな夢を見ているんだろう?
ボクも夢の中に入りたいけれど、ボクが入るとキミはきっと疲れてしまう。だからボクは枕元に立って、ただキミを見つめる。
時々ぴくっと動くまぶたが可愛くて、ついつい微笑んでしまう。
もっともっと見ていたいけど、もう帰らなきゃ。
パパがボクを呼んでるから。
でも、次来るときは帰らなくてすむと思うから、そのときはずっとそばにいさせてね。
キミの隣にずっとずっと。
ねえ、だいすきだよ。