「ところで」
「ところで?」
「この対話形式の謎やり取りだがなぜ二人でというのは興味があるかい?」
「うーん?」
「まあ面倒だからというのと、三人だと三角関係になってしまうという」
「興味があるとも言ってないのに勝手に説明しだしてる!」
「それと二人の対話形式だと彼は言った、彼女は言ったとかを加えなくて良いので含みを持たせられるからね。ああ、語尾を変えるなど役割語を使うとかあるぴょん」
「ぷっ。唐突すぎる」
「まあとりあえずそんな感じな訳だ」
「なるほどー」
「つまり、いつでも二人っきり、二人だけの対話というわけだ」
「いつでも二人……」
お題『二人だけの。』
「ところで」
「ところで?」
「5月の連休あたりは今年は冷夏なんて聞いた記憶があるのだが」
「あるのだが」
「あるのだが、6月にはすでに猛暑日のような気がするというか猛暑日だったね」
「うーん、6月は梅雨だからまだ夏じゃないんじゃないかな?」
「はっ、言われてみれば。でももう7月で猛暑日があるような気がするのだが」
「それは夏だから冷夏じゃないかもしれない」
「いや、3ヶ月予報をみたらどの地域も例年より高いになっているぞ。これはしてやられたか」
「なにを?」
「上げて、落とす。というやつだ。ダメージが大きい」
「あー」
「しかしアイスが美味しい」
「あー?それどこにあった?」
「名前が書いてなかったがそこの冷凍庫だ」
「あー!?!?」
お題『夏』
「ところで」
「ところで?」
「DSとか言われるディープ・ステートって知っているかい?」
「あー、陰謀論でよくある」
「そう。あの組織自体は眉唾物だけど、社会にはあまり目に見えない構造というのはよくある」
「本当に?」
「大っぴらにすると危ないからね」
「え?ここで言うのも危ないんじゃない?」
「それは大丈夫、だからディープ・ステートとかがあるんだしね。偽物だけど本当に信じている人がいるからこその目くらましだね」
「それってあるの?ないの?」
「さて、事実は小説よりも奇なりと言うけどね」
「なんか怖いぞ」
お題『隠された真実』
「ところで」
「ところで?」
「強烈な記憶はそれまでの記憶を上書きしてしまうことがある」
「例えば?」
「そうだね、あまりよくないが災害などのトラウマとかは有名だね。何かのきっかけでその記憶が常に表に出てくる」
「あー。嫌な記憶は上書きしにくいってやつ?」
「そうだね。嫌な記憶は時間でしか解決しにくいからね」
「なるほど。で、なぜ記憶の話に?」
「いつものお題のメタな話で、作者が風鈴で思い出すことがあるみたいだね」
「またメタな話かー」
「なんか年中金属風鈴を付けてる家があって、冬の嵐の日とか台風の日とか酷かったらしいよ。そして夜中の窓を開けての音楽演奏」
「うげ」
「夏の思い出の風鈴の記憶は、それに上書きされてしまったようで」
「チリーン」
お題『風鈴の音』
「ところで」
「ところで?」
「これが社畜というものか?と思ってしまうがどうなのだろう」
「あー、また例のお題のやつ?」
「そう、現実逃避って言葉そのものがあるけどね」
「あー試験にレポートに……」
「これか。社畜じゃなくてもそうだった」
「もうアイスを食べてだらだらしたい。もぐもぐ。あー冷たい」
「心だけじゃなかった!?」
「ん?」
お題『心だけ、逃避行』