雪原の先へ
あと何回冬を過ごせるだろうか
余命5年。そう言われてから5年経つ。
体が痩せ細り1人で立ち上がることも出来なくなった
今年も大好きな冬がやってきた
冬はクリスマスもあって病院の庭には小さなイルミネーションが飾られるし
お正月は家に帰れて家族みんなで過ごせる。
冬は幸せだ
お願い神様もう少しだけ雪を降らせてください
きっとこの雪が降り終わる頃にはもういないから
「白い吐息」
最近大きな課題のせいで、落ち着かない日々が続いている
それは「彼氏に別れを告げる」こと、一年半付き合い家族みたいな存在の彼を男として見るのが難しくなり別れを告げることにした。
彼は私に依存してる、いつも「振らないでね」、「結婚しようね」そう言われるたびに振ろうと思っても言い出せない
最近はタバコを1日に吸う量が12本から20本に増えてしまった
夜に吸うと白い息がくっきり見える
白い息がほどけて夜の空に溶けていく。
その一瞬だけ胸のつかえが軽くなる気がして、私はフィルターを見つめたまま立ち止まった。
スマホが震えた。
画面には、彼からのメッセージが並んでいる。
「今日、声聞きたいな」
「忙しいの?」
「無理しないでね」
優しさとも依存ともつかない言葉が、胸に重く積もる。
返信しなきゃ、と思うのに、指が動かない。
返せば、また同じ毎日が続く。
返さなければ、彼を傷つける。
そのどちらも怖かった。
深呼吸をした。夜気が冷たくて、肺の奥に少し痛い。
白い息がまたゆらめく。
――どこかで決着をつけないと、ずっと立ち止まったままだ。
私はタバコの火を靴底で消し、夜空を見上げた。
明日こそ言おう。
逃げずに、ちゃんと自分の言葉で。
白い吐息が、決意を確かめるようにふわりと揺れた。
「消えない灯り」
会えない?
僕は家を飛び出し、アスファルトを踏み締めて走る
夜なのに世界は不思議と明るく、月の光が夜道を照らす
「遅いよ、ばか」
息が切れ整えようとしても、心臓の鼓動がやけにうるさい。
彼女はお風呂上がりか金木犀のいい香りがする
夜2時、明るい夜が俺たちを照らしてくれた。
「きらめく街並み」
学校終わりいつものように人がいない電車に乗り込む
電車は出発して田舎の方へとくだっていく。
いつもの景色、街並み、夕陽が世界をさらってしまうように囲んでゆく、江戸川に夕陽が差し込み汚いはずの川がきらきらと輝いている
田舎育ちの私にはこれが世界で一番綺麗な景色
「先輩との秘密手紙」
校舎にチャイムが鳴り響いた。
生徒たちは一斉にスクールバックを肩にかけ教室をあとにした、私は一通の手紙を持って秘密の場所へ行く。
屋外通路に出て別館のB棟に向かう
「先輩」緊張して声が出ない
「夏凛ちゃんお疲れ様!」先輩は女の子慣れしてるのかスマートな対応だ、まぁそこに惚れちゃったんだけどね
「手紙持ってきた?」先輩が近くに寄ってきて心臓の鼓動がはやくなる聞こえないか不安だ
「はい!」あぁ声裏返ったぁ最悪いつも上手く話せない
「ふっ」と先輩が笑って頬が赤くなる
「笑わないでください!」さっきまでの緊張が少しほどけて私も笑ってしまった
「ごめん可愛くてつい」あーこうやって女の子をおとすんだなー悔しいけど心の中でどうしようもないくらい叫ぶ
「そういう事言わないでください勘違いしちゃいます」
先輩が私のこと可愛いなんて思ってるはずない
「いいんじゃない?別に、はいこれ」手紙を受け取る。この人は本当に罪な人みんなに言ってるくせに
「これ、」手紙を渡す手が震える
「ありがとう、じゃあね気をつけて!」先輩は走って男女グループの友達のもとに走っていってしまった。
先輩と私が手紙を交換してる理由は私がLINEを思い切って聞いたとき私のお気に入りの小説が鞄に入ってるのが見えた「その小説、、」「好きなの?」共通の趣味がわかり心が躍る
それからは先輩と短文の小説を書き合って週の終わりに手紙にして渡し合っている
でももうこれも終わりにしよう。
この恋は実らない先輩ももう卒業、最後に告白してけじめをつけよう、なんて妄想を繰り広め今日の先輩との会話を思い出してにやけながら帰り道を歩いた