しじま

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8/10/2024, 9:40:54 AM

庭先に遊びに来た猫の家族。

母猫2匹と仔猫が5匹、母子か姉妹か分からないが、仲良く一緒に子育てしているようだ。

草むらを駆けずり回るチビ達を家の中、カーテンの隙間から、そっと覗く。

真っ青な芝の上で転がったり飛び跳ねたり、庭木をよじ登ったりと忙しない。ああっ、ラグラスがっ!

庭がめちゃくちゃになる前に捕獲せねば――!

猫缶と大型ケージを密林でポチった。

テーマ「上手くいかなくたっていい」

8/8/2024, 5:42:26 AM

今年も立派なゴーヤーカーテンが出来上がり。

真夏の強烈な日差しを柔らかな光に変えてくれる。

小さな黄色い花には、蝶々が蜜を吸いにヒラヒラ飛来。

肥料を撒いて、水をやって、水をやって、肥料を撒いて。

大きなゴーヤの実がなった。


 冷蔵庫は急冷凍室まで占領され、キッチンの棚は勿論、カウンターの上にまで積み上がった。

食べても食べても無くならず、それどころか一日の収穫本数はどんどん増えていき、今やピークを迎えて。

リビングのローテーブルの上にまで、オブジェのように数本のゴーヤが組まれて安置されていた。

テーマ「最初から決まってた」

8/5/2024, 7:17:50 AM

今日は先生から箱庭を与えられた。

白い砂が敷き詰められた大きな箱庭。

棚の中の模型も自由に使って良いよ、と笑顔で言う先生にお礼を言い、さっそく棚の前に立って物色した。

小指位の小さな模型、多種多様なポーズやコスチュームの人型、動物、積み木のようなシンプルな物もある。

かっこいいのから、かわいいのまで。先生の趣味、かな?

気になった模型をいくつか手に取って、箱庭の砂の上に一つ一つ置いていく。

今日は暇なのか、先生はそれを眺めているだけだった。

テーマ「つまらないことでも」

8/3/2024, 6:38:37 PM

あと何日、君と過ごせるのかな。

暗闇に慣れた目で隣に眠る君を見た。

君の顔がこちらを向いていた。

仰向けで寝ているのに、首を傾げるような、不自然な角度で。

君の、黒い穴のような両目が私を捉えていた。

黒カビが生えたかのような口端を歪に吊り上げ、低い声で君が笑う。

「あと、ごびょう」


 耳元で聴こえた君の声に驚いてガッと飛び起きれば、手で口元を押さえながら私を睨む君が目の前にいた。

テーマ「目が覚めるまでに」

8/2/2024, 6:50:52 AM

 目の前で舟を漕ぐ君を見入りながら、食後のコーヒーを啜る。

オリンピックが開催されてから早一週間、開催国との時差のせいで昼夜逆転してしまった君。

朝食のトーストにバターを塗りながら、かくりこくりと首が揺れて。

ビクンっと身を震わせた君が瞼を開けて、それからまたゆっくりと伏せていく。

かくんかくんと揺れる頭、開閉を繰り返す瞼、大きなあくび。

いつもなら君と他愛もない話をしている時間なのに、君は半分以上夢の中だ。 面白くない。

 目尻に溜まった涙を拭おうとした君の手を掴んで、テーブルに身を乗り出し、日に焼けた目尻にチュウと口付ける。

「目が覚めた?」

君の涙で湿る唇をペロリと舐めて笑えば、目をまん丸にした君がこくこくと頷いた。

テーマ「もし、明日晴れたら」

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