しじま

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9/16/2023, 2:29:13 PM


 天泣。

雲一つない青空から降り注ぐ雨のこと。

陽光に燦めく光の粒を仰ぎ見て、昔の人は「天が泣いている」と思ったようだ。

なんとも儚くて、美しい響き。

テーマ「空が泣く」

9/16/2023, 3:13:09 AM

 雨の日は少しだけ怠い。

昼食を一人で軽く済ませた後、リビングのソファにゆったりと腰掛けて、くあっと大きく欠伸をする。

久しぶりのまとまった雨は嬉しいが、休日の予定が狂ってしまって少しだけ残念に思う。

換気のために少しだけ開けた窓から入ってくる冷たい風に、投げ出していた手足を引っ込めるとソファの上で丸まり。

徐に卓上カレンダーを手に取って、今月の所を見た。

いつの間にか九月も半分を過ぎ、もうすぐ秋のお彼岸。
 今年は、おはぎにチャレンジしてみるのもいいかもしれない。

善は急げだ、グイッと全身を伸ばしてから立ち上がると、手早く身支度を済ませて家を出た。

 雨足の弱まった中、傘を差して商店街の馴染みの店へ。

途中で君から「仕事が早く終わった」と連絡が入り、店の前で合流しようということになった。

ふんふんと鼻歌を歌いながら店まで来ると、見慣れないポップが店先に貼られていた。

 雨の日ゲリラセール 野菜、肉類3割引!

数分前の約束も忘れて、カゴを手にすると店内へ突撃した。

テーマ「君からのLINE」

9/14/2023, 4:08:47 PM

 誰かの為じゃない、自分の為に生きる。

バカみたいに面白可笑しく生きて、最期に自分の人生を思い返してみて。

心の底から笑って「ああ楽しかった」と思えるような。

メリーゴーランドみたいな、そんな日々を生きていたい。

テーマ「命が燃え尽きるまで」

9/13/2023, 4:54:45 PM

 薄暗い病院の一角。
ベージュ色のソファに座り込んで、目の前の扉が開くのを待っていた。

 残業終わりの深夜、知らせを受けてタクシーを拾い病院に駆けつけた時には、既に君は手術室の中。

何枚かの書類にサインをした後、ここで待つようにと言われて、看護師に連れてこられたのは、手術中の赤いランプの灯る扉の前で。

それから随分待ったように思ったが、腕時計を見やればまだ一時間程しか経っていなかった。

 すぐ側の自販機で買った缶コーヒーで冷えて強張った指先を暖める。

絡めた指をそのままに、そっと祈った。

今までさんざん否定してきた神へと。

 煌々とした赤い電灯をゆっくりと仰ぐ。

扉の開く気配はない。

痛いほどの静寂に心がざわついていき、嫌な妄想ばかりが頭を過ぎっていった。


 神様、一生のお願いです。

私の大切な人を、愛する人をもうこれ以上、連れて行かないでください。

テーマ「夜明け前」
 (夜明け前が一番暗い)

9/11/2023, 4:08:27 PM

 好きなゲームやアニメのキャラクターの誕生日を、カレンダー一部に書いてみたことがあった。

一枚くらいは埋まるんじゃないかな、と思って書きすすめていったが、全く埋まらず。

被りが多い、七夕とクリスマスは特に。

小さな枠の中には収まりきらず、短冊状の紙をテープで貼った記憶がある。

今はどうだろうか、またやってみたい気もするが。

最近のヤツは、あんまりよく知らないんだよね。

俺強え系って、色々と微妙だし。

テーマ「カレンダー」

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