星に願って
降るような流星群の日、この世に生を受けた君
よく晴れた夜に一人望遠鏡を担いで見晴らしの良い丘へ駆けて行った君
望遠鏡を覗けば、小さいレンズの向こうに広がる美しい世界に胸躍らせた君
片手に星座の本を持って空を見上げ、嬉しそうに星の名前とそれにまつわる話を教えてくれた君
大きくなった君は今もこの空を見上げているだろうか
願わくば君の生きる道に星の導きあれ
誰よりも星を愛した君が迷わぬように
願わくば君に幸あれ
誰よりも星に愛された君が悲しむことがないように
そしてどうか君を見守る星でいられますように
君の背中
目を瞑ると思い出す。
あの春の日。
桜が舞う中、一人歩く君の背中。
あの夏の日。
蒸し暑い稽古場で、一生懸命頑張っている君の背中。
あの秋の日。
試合終わりに、一人落ち込む君の背中。
あの冬の日。
凍えそうな寒空の下、頑張るよと言った君の背中。
気づけば私はいつも君の背中を見ていた。
追いかけていた。
憧れていた。
いつか、私も君に追いつけるかな。
いつか、私も君のような背中をもつ人になれるかな。
もう一度、君に会えるなら背中だけじゃなくてちゃんと顔を見たいだなんて、叶いそうにない願望だけど。
これだけは誰にも否定させない。
君は私が唯一憧れた、最高に素敵でかっこいい人。
遠く…
ずいぶん遠くまで来た。
はずだった。
自分が求めるものはいつも遠くにあって、近づいて手を伸ばしてようやく掴んだと思えば、目の前で幻だったかのように消え失せて、自分は奈落の底へ叩き落とされる。
まだ足りないのかと落ち込んで、もう一度やってみようと再び立ち上がる。
それでもまだ届かなくて、もう無理かもしれないと立ち上がる気力すら無くなって立ち止まる。
その時誰かの声が、手が、僕を呼ぶ。
ここまで来い、と。
その声は、手は果たして救済か滅亡か。
選択肢はいつだって目の前にあるはずなのに、選択できるのはいつも一つだった。
前に進め、と。
進んだ先にきっと自分の求めるものがあるはずだと、信じて今日も行く。
誰も知らない秘密
それは、宇宙。
未だ誰も宇宙の全てを知らない
誰も知らない秘密
それは、世界。
未だ誰もこの世界に存在しているものの全てを知らない
誰も知らない秘密
それは、隣にいる人
未だに誰もお互いにどう思っているのか知らない
誰も知らない秘密
それは、自分。
未だに誰も自分の全てを知らない
この世は誰も知らない秘密で溢れている
さあ、今日も誰も知らない秘密を探しに行こう