遠く…
ずいぶん遠くまで来た。
はずだった。
自分が求めるものはいつも遠くにあって、近づいて手を伸ばしてようやく掴んだと思えば、目の前で幻だったかのように消え失せて、自分は奈落の底へ叩き落とされる。
まだ足りないのかと落ち込んで、もう一度やってみようと再び立ち上がる。
それでもまだ届かなくて、もう無理かもしれないと立ち上がる気力すら無くなって立ち止まる。
その時誰かの声が、手が、僕を呼ぶ。
ここまで来い、と。
その声は、手は果たして救済か滅亡か。
選択肢はいつだって目の前にあるはずなのに、選択できるのはいつも一つだった。
前に進め、と。
進んだ先にきっと自分の求めるものがあるはずだと、信じて今日も行く。
2/9/2025, 11:28:27 AM