<パラレルワールド>
パラレルワールドが存在したら、その私はどんな人なのでしょう
すでに死んているかも
親がいないとか
そもそも生まれていない?
人類が存在しないとかもありそう
魔法が使える世界かも
大好きな人と一生を共にするかもしれないし
一生一人を楽しんでいるかも
友達がいっぱいいてたくさん遊んでいる私もいたり
20歳になっていないのにお酒を飲んだり
薬で人生が壊れているかも
そんな幸福も絶望も全部私なら
これからの私にもその分かれ道はあることで
じゃあその選択を間違えないようにしなければ
<cloudy>
例えばの話です。
明日も明後日も来週も来月も来年もこの天気が続くとして
そうしたら、それが当たり前になるのでしょうか。
陽の光
雨の音
雪景色
雷鳴
当たり前のようにあったそれらがなくなったそれを
私は受け入れられるのでしょうか。
...。
不可能。
不可能です。
それらが存在する幸せを私は知ってしまっているから。
でもきっと、その幸せを私はいつか忘れるのです。
こんな天気があったと言ったとしても、それを正確に思い出せなくなる。
...
良いことだと思います。
忘れることは現状に慣れることだから。
今以上の幸せを望まなくなるということだから。
しかしながら
あれほど尊いものを忘れてしまって良いのでしょうか。
私は、幸せを忘れたいのです。
なのに
忘れることが、怖いのです。
<誰もいない教室>
扉を開ける。
机、椅子、教卓、黒板。
夕日に打たれながらそれらはどこか寂しげに存在している。
椅子は少し乱雑に。
机は所々ズレている。
黒板には大きく「ありがとう」の文字。
理解する。
過去には戻れない。
<言い出せなかった「」>
「嫌だ」
「寂しい」
「いかないで」
なんて、言えない。
呪いには、なりたくない。
<ページをめくる>
ページをめくる音がする。
君は、僕の好きな本を気難しい表情で必死に読んでいる。
君は不器用だから、時々クシャって本が鳴る。
その度、「あっ」って言って僕の方を見て申し訳なさそうな顔をする。
そんな君を見て僕は心の中で笑う。
そんな、ありふれた、かけがえのない、思い出。