手に触れ 踏みしめ 耳を澄まし
冬を知る
真綿を被ったような景色に 春を願う
美味しそうな食べ物
行きたい場所
この眼に焼き付けたい景色
やってみたいゲーム
嗅いでみたい異国の香り
奥深くまで知りたいこと
見つける度に思う、君と一緒がいい
寒風で縮こまった身体に太陽の暖かな光を纏わせる。
ほんのりあったかく、隅っこの方から少しずつ体温が上がるような心地になる。
目を細めて空を見る。
冬の澄み切った青空がどこまでも広がっている。
あと少し、もう少し。
緑が芽吹くまで、花が咲くまで。
寒空の下で悲しんでいる人たちがいる。
昔味わったような同じ想いをこれ以上させたくない。
どうか冬晴れが1日でも多く続いてほしい。
何かを頑張ったから、成功したから、ラッキーだったから、それを幸せと呼ぶこともある。
頑張れないときも、失敗するときも、アンラッキーだなって時もある。
じゃあそれは不幸せ?
真っ只中にいる時は考えたり感じたりすることも面倒で、頭のてっぺんから不幸せを纏ったような心地になる。
けれど時間が経ってみてふと思い出すと、そうでもなかったり、あれはいい経験だったと振り返られることもある。
手に入れるものよか、あるがまま心で感じる。
それを幸せだと呼べる人でありたい。
初日の出のために早起きしたり寝ずに過ごし、テレビに映る大人たち。
感動しました、綺麗ですねと目を細める姿に、太陽ひとつでそんなに感動できるのかと子供ながらに思ったものだ。
朝とともにあるものなのにどうしてなんだろう?
同じく感嘆の声を漏らす親には聞けなかったけれど、そんな風に思ったことはよく憶えてる。
子供の頃は自分が大人になるなんて、頭ではわかってたつもりが何ひとつ実感がなかった。
来年は誰とどこで何をしているんだろう、どんな気持ちで日の出を見るのだろう。
何となく、今のように見過ごしてることの方が多いかもしれない。当たり前に宿る尊さに鈍感になっているのかな。
生きてる間はきっと、日の出は朝とともにある。
何百年何千年と幾千の時が過ぎても、ただただそこにいてほしい。
遠い未来で大地を照らし、命を育み、変わり続けていく星々を照らし続けてほしいと願う。